股関節の余分な力を抜いて負担の少ない長い脚に
集めて細長く伸ばす背骨の感覚
きれいな正座だと思う。
坐骨から膝を長く伸ばす感覚を感じてもらうために
よく正座をしてもらうが背骨を意識しての正座からの立ち上がり
この後の頭頂部へ抜けていくような背骨の感覚は
私に触ってもらって感じてもらうことが多い。
何も意識していない状態から、胴体を両手で挟むようにしてもらって
お腹の底から吸い上げるような体の変化を
「あっ!」
と感じられて、ご自分でもその通りにやってみて、覚えて下さる。
言葉でうまく説明できないが
正座でも椅子に座るのでも、いい状態でできれば、股の底は床に水平になっていて
骨盤と脚は分かれている。
安定している底から、磁石のような背骨に下からも上からも脇からも
流れが吸い寄せられ、集めてくる感覚。
砂鉄が寄り集まってきて形を形成していくようなイメージがある。
それを吸い上げて引き伸ばし、上下にどこまでも伸ばしていく。
体幹の骨のあるべき位置はそのままに、背骨ひとつひとつが
上下に無理なく伸びていくとき
脇も、腰もどこも縮むところも、余っているところもない。
それどころか、背中全体にしなやかで強いシールドが張られて
よりどころのある、安心な感じがする。
体幹のどこもかしこも中枢部の司令塔とつながっていて
ストレートに意思伝達が行なわれる実感がある。
ここから手足、頭に更につながっている。
脚の付け根を引き寄せる、や、脇を引き寄せるという意識も
この中心に集める感覚がおおもとになっての
枝葉部の動きになっている。
動画を数日前に撮ってみたが、もう少し考えてみようと思う。
言葉にすれば難しいが、体があるべき自然な位置で整えられれば
誰でも自分の体の流れを感じることができ、少しずつ育てて行けるものだと思っている。