重心を感じて立つ うまさきせつこのボディコントロール
押さえられても最小の力で動く体幹
私自身は武道などの経験はありませんが
相手の力を利用して動いたり、促したり
いったん受け止めて返すなどは、ダンス作品の中で良く使います。
相手に引っ張られないように強い力で引っ張り返したり
押された分、力で押し返したり、押さえられたのを力で跳ね返そうとすると
動きは自然に見えません。
(押さえられて動けない!という表現なら別ですが)
例えば、肩を押されると肩で反応するのでなく
体の中には背骨という立派な柱があるのですから
それを全体として動かすイメージです。
動画の最後には「押し返す」という表現がありますが
部分として反応していては、全く動けません。
普段、「歩く」ような時でも
背骨がしっかりした柱の様に移動していき
脚はそれに伴って送り出されるイメージを持っています。
こういう感覚を育てるために
背骨の上下の引っ張りを意識付けしてプリエ
(これは脚を開かず単に立てた状態でも同じ)
肩甲骨、脇の意識付けで体幹からのつながりの範囲を広げる
などをレッスンでやってみたり
脇の引っ張り、引き込みで安定した上半身を作る
背骨を意識して立つ
横サンド縦サンドでぶれない体幹
など、いろんなアプローチで体を作っている訳です。
バレエだから、武道だから、ではなく
あらゆる運動で、部分だけでなく体幹の意識を持つ持たないでは
できる範囲が大きく変わってきます。
見た目で誰にでも見える反応ではなく
体の奥底にある感覚を育て使いこなせるように
・楽に寝る
・無理なく座る
。自然に立つ
この3つがきちんとできる人は少ないものです。
ごく普通の生活の中にあることに大きな鍵があると
私は思うのです。