感覚
ストレスチェックからわかること
京口カウンセリングセンターでは、利用される人に対してストレスがどの程度あるのかを、自律神経のバランスを測る器機を使って、目で見てわかるように数値とイラストで示すようにしています。
自律神経は、自分の意思で操作できものではなく、生体が自動装置として循環器、消化器、呼吸器などの活動を調整するために、24時間働き続けています。
体の活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経で成り立っています。
昨今、ストレスから自律神経のバランスが崩れる事例が多くなっています。
一般に、課題に向けて力を注ぎ、休みどころがわからなく続けて動くことや、対人関係での気疲れ、生活習慣の乱れから不規則性が身体のバランスを崩し、常に力が入っているということから、交感神経、頑張る神経にスイッチが入りっぱなしです。
そういう人のチェックをすると、当然交感神経の領域が100%中、70~100%と高値を示し、リラックスすることを要求されます。
ところが、面白いことに気がついたのですが、ある事例で、社会に向けて懸命に考え、まず生活を規則性のあるものにしなければと取り組むのですが、その間に雑念が襲い、なかなか思うように計画どおりに生活が組み立てられない、外に対しては対人不安に襲われ、言葉に惑わされ、頭を抱え込むこともしばしばで、行動に移せず固まった状態でひきこもり的になることが多い若者がいました。
常に交感神経が働きすぎていると思いますから、当然リラックスすることを勧めます。
そして器機を導入後にストレスチェックで測ってみると、なんと、副交感神経(リラックス度)が100%を示すのです。交感神経は0%です。バランス度は最悪です。
恥ずかしながらこちらの死角でした。
すべてのことがまとまらないのですね。力は出しているけれど、空回りを続けていたのだと気づきました。
それから適度に力を入れるようなプログラム・仕掛けを導入することで、その人のバランスは変化をしていき、今では交感神経40%、副交感神経は60%というバランスまで改善しています。
生活面や、こころの動きも前向きになり、今までの内向した生活状況は何だったのかと、驚きと反省の考えさせられる事例でした。