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須田泰司

日本臨床心理士資格認定協会の認定プロ

須田泰司(すだやすし)

京口カウンセリングセンター

コラム

目的が見つからない優等生

人間関係

2017年8月30日 / 2018年8月25日更新

目的が見つからない優等生

表情を変えず、喜怒哀楽の表現も極力抑えがちなある男子学生が述懐する。
高校までは学習で苦労したことがないという。友達もそれなりにいて面白かったと。
授業を聞いていてもすべてその場で理解できるし、難しいとも思わず受験勉強もそれほど苦労しなかった、と。
世間で言う一流校に難なく合格して入学。
それが大学の学習では、学年が上がるにつれてむずかしく、そして課題をこなすのに毎日遅くまで学習しているという。
理解が人よりも劣っているのではないかと自信を無くし、先の不安が際限なく襲ってくる。
高校と大学の、この差は何なのだろう、と頭を抱える若者。

特別やりたいことがあったわけではない。文系・理系に分けると理系の方がいいだろうということや、高校の成績もトップクラスなので自然の流れとして理数系のクラスに編入された。
人が聞けば、ある意味うらやましい限りと、同じ受験生なら思うかもしれませんが、当の本人はいたって真剣。
方法としては逃げの一手しかなく休みがちになるが、別の道に行く勇気や、やりたいことがなく、ずるずると時間だけが経っていく。
当然のこと、無気力になったり投げやりの生活になって留年の危機にも遭遇してしまいます。
卒業したらどうするの、何かしたいことはないの、逃げてばかりじゃどうにもならないよ、やればできるんだから、・・・ふつう言われる問いかけです。
そんな彼が、カウンセリングやリラクゼーショントレーニングなどを通じて心身のケアをしていくうちに気づいたことがあります。
中学・高校の勉強は進学校ならどこでも受験対策重視のカリキュラム中心の授業だったので、個人責任で十分対応できる。
対人関係も特別込み入った話はしなく、将来のことなどは誰も話はしないし今の話をしていることでなんとなく過ごせてそれなりに楽しかった。
それが、大学ではゼミが入ってくるので、実験やら想像・発想が必要となる授業、グループでの行動が必要となることで、人を見る・関わる機会が増える。
今までスルーしていた体験が襲い、頭の中が真っ白になる、汗がやたら出る、何をしゃべればいいかわからなくなる、元来人と距離を持っていたことが裏目に出てきたようです。
じっくり話せば自分の評論はしっかりできます。話し方にも味があります。でも彼はそのあたりには気がついておらず、何も感じない自分に、したいことがない自分にただただ途方に暮れているだけです。
いろいろと内面に関わる問いかけをしていくと、根がまっすぐなのでしょう真摯に応えようと努めます。
彼の天然的なところや、話の組み立て方の面白いところや、汗をかきながら真剣に応えようとしている姿勢やらを好ましいという意味の表現で返すと、はにかみながら笑顔をこぼす表情がなんとも未来の明るさを示唆するように感じます。
その人のいろんな面を引き出してくれる人や空間、仕掛けがだんだん少なくなっているのでしょうか。

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