講演「子どもが伸びる!自己肯定感を育てる親子関係のつくり方」 明石市民会館
9月27日(水)は大分県豊後高田市主催でオンライン講演をしました。
テーマは「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」。
「命が大切」ではなく「あなたが大切」が自尊感情を高める
以前、公共広告機構のCMで
「命は大切だ。命を大切に。そんなこと何千何万回言われるより『あなたが大切だ』誰かがそう言ってくれたらそれだけで生きていける。』
というのがありました。
今子どもたちにとって最も必要なメッセージとは「命は大切だ」じゃなくて「あなたが大切だ」という心からの言葉や関わりではないでしょうか。
そういう個別具体的な言葉や関わりこそが子どもの自尊感情を高め、自己肯定感を育みます。
詩「あいってなあに?」
もし、まだ字も読めない幼い子どもに愛を伝えるとしたら、自分だったらどう伝えるだろうか。
そういう思いからこの詩が生まれました。
愛とは人の心を明るくするものです。
愛とは人の心をあたたかくするものです。
その愛をあなたが私に持ってきてくれた。
そんなふうに愛を伝えられたら、
「あなたが大切だ」も伝わるのではないでしょうか。
子どもを大切にするってどうすること?
「いのちの大切さ」とは「あなたの大切さ」なのですが、
ここで皆さんに質問です。
「子どもを大切にするってどうすることでしょうか?」
自分では子どもを大切にしてるつもりでも、子どもにそれが伝わってなければ意味がありません。
だから質問をこう変えなければなりません。
「子どもはどんな時に自分は大切にされていると感じるのだろうか?」
それは「子どもの気持ちを理解しようとして聴くこと」です。
(講演では、心理カウンセリングの創始者カール・ロジャーズが非行少年たちの話を指導や批判を一切することなく理解するために聴いたことで再犯率が劇的に下がったことなどを例に出してお話ししました。)
自尊感情や自己肯定感を育てる関わり
子どもたちが自分を大切に想う気持ち、自尊感情があるからこそ相手も大切に思える。
そういう意味では自尊感情を育てることが「いのちの大切さ」を伝える上でとても重要になってきます。
下の資料をご覧ください。
子どもを大切にするとはどういうことか。
誤解を恐れずに申し上げるなら、子どもを大切にするとは子どもの気持ちを大切にするということです。
それは子どもの気持ちを理解し、尊重しようとするということです。
3番の管理者ではなく援助者になる(信頼する)について
親は子どもが大きくなるにつれて、管理者から援助者へと役割を変えていく必要があります。
管理者とは、管理される者(子ども)に対して決定権を持っています。
わかりやすく言えば子どものことについては子どもの意思に関わらず決めることができるということです。
一方、援助者は援助される者(子ども)に対して提案やアドバイスを行いますが、決定権は持っていません。
ですから子どもは自分のことは自分で決めることができます。
子どもの話を聴き、その気持ちを理解し尊重しようとするなら、子どものことは子どもに決めさせてあげる。
そのことによって子どもは「自分は信頼されている」と自尊感情や自己肯定感を高めると同時に、親に対する信頼感も深めることにつながります。
4番の子どもの善さを見る(尊敬する)について
教育というのは何かを強制して無理に身に付けさせるものではありません。
教育とはその子が本来持っている素晴らしさ、善さや能力や才能を引き出すことです。
そしてそういう子ども本来が持っている素晴らしさを引き出すためには
まず「子どもの善さを見る」ということが必要です。
子どもの善さを見て、親子が一緒にその素晴らしさを喜ぶ。
それはその善、能力、才能を伸ばすだけでなく、自主的に欠点を改善しようとする意欲にもつながります。
またよく褒められて育った子は、他者の善い点もよく見つけられるようになります。
親が手本になっているわけです。
5番の弱さや欠点を受け入れる(受容する)について
「子どもからの3つのプレゼント」のお話をしました。
「愛する喜び」「愛される喜び」「愛する者同士が共に暮らす喜び」。
家族みんなが幸せであるようにとまず自分が一家の太陽になって笑おうと決意されたお母さんの話。
「早よして」と叱ることばかりになっていたお母さんが3歳の子に「ママ、・・笑って」と言われて反省し、その夜その子に「ごめんね。優しいママに変わるからね。」と謝ったら「ううん。そのママでいい。」とありのままの自分を受け入れてもらった話した後、次の言葉で講演を締めました。
子どもたちはそのままのあなたに会いたくて、そのままのあなたに育ててもらいたくてあなたの許に生まれて来ました。だから欠点も在るがまま、そのままのあなたで育ててあげてください。
だけど、ママには笑っていてほしい。幸せでいてほしい。
笑うためには許すことが必要です。
誰を?
自分をです。
皆さんにも欠点やダメなところがあると思います。
皆さんはそれを責めることなく許してください。
そして、自分で自分を許したように、お子さんやご主人のダメなところや欠点も許してあげてください。
そうすれば家庭に笑顔が生まれます。
本日は誠にご清聴ありがとうございました。
< リンク >
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< 最近行った講演会 >
2023年9月 三重県明和町立下御糸小学校人権講演会
「絵本で語る子どもの人権』
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5145297/
2023年9月 東京都港区芝浦小学校人権講演会
「子どもの自信と意欲を引き出すプラスの問いかけ」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5144594/
2023年8月 朝来市教職員組合・養父市教職員組合主催
「自信とやる気を引き出すプラスの問いかけ」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5141850/
2023年7月 島根県奥出雲町立布勢小学校
オンライン講演「自信と意欲を引き出すプラスの問いかけ」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5140240/
2023年7月 御津子育てつどいの広場
「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5139734/
2023年5月 神戸市立幼稚園PTA連合会
「子どもを幸せに伸ばす10の秘訣」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5136150/
2022年3月 ひめじ若者サポートステーション自立就職支援セミナー
「無業状態の我が子の自己肯定感を高める7つの方法」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5131238/
2023年2月 宮城県大崎市立古川第一小学校
オンライン講演「自信と意欲を引き出すプラスの問いかけ』
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5129613/
2023年1月 徳島県立人権教育啓発推進センター主催講演会
「子どもの自己肯定感を高める7つの方法」
https://mbp-japan.com/hyogo/hasegawa/column/5128247/