たつの市ゲートキーパー養成研修

長谷川満

長谷川満

テーマ:教育・人権講演会

 11月28日(金)は兵庫県たつの市の市職員様を対象にゲートキーパー養成研修をやってきました。
 テーマは「心を開く話し方、聴き方」です。


 
 ゲートキーパーとは直訳しますと「門番」。
 自殺の危険がある人に気づき、声をかけ、話を聞き、必要な支援機関につなげ、見守る人のことを指します。
 いわば「いのちの門番」です。
 これは内閣府が自殺対策の有効な手段として、まずは公務員の方々、そして民生委員・児童委員さんにゲートキーパーの意識を持ってもらい、最終的にはすべての人にゲートキーパーの意識を持ってもらって自殺しようとする人を助けていこうというものです。

 このゲートキーパーと相反する考えを表す言葉って何だと思いますか?
 自己責任です。
 自己責任とは「あんたが自分でやったことやろ?そんなこと私知らんわ。そんなん自己責任やん。」ということです。
 ゲートキーパーとは他者のことを気遣い、思いやり、共感する心で、助け合う心で「一緒に乗り越えていきましょうよ、困ったときはお互い様」という考え方です。
 自己責任という言葉が表しているのは厳しさです。
 ゲートキーパーという言葉が表しているのはやさしさです。
 ですから、ゲートキーパーを養成していこうというのは「人にやさしい社会」を作っていきましょうということです。
 お互いが気遣い、助け合い、支え合って生きていく社会。
 こういう社会を「共生社会」と言います。
 すべての人が相互に人格と個性を尊重し合い、それぞれの多様なあり方や生き方を認め合う社会のことです。

 今日の研修はお互いの人格と個性を尊重し合い、それぞれのあり方を認め合うとはどういうことか、それはどうすれば実現していけるのかということに焦点をあてたいと思っています。
 なぜなら一人一人が大切にされる社会の実現こそが最大の自殺予防になると考えるからです。



 そういう社会を築いていく上で最も重要なのが「心を開いて話す、心を開いて人の話を聞く」ということです。

 「心を開いて話す、心を開いて人の話を聞く」ということを実際に体験してもらうために40分ほどワークをしてもらいました。
 ワークのあとこんなふうにお話ししました。

 自分の思いを正直に話す。
 相手の意見を耳を傾けて聴く。
 みんな考えは違っていていいんですね。
 かえって違っている方が豊かなんですね。
 あなたはあなたのままでいいし、
 相手も相手のままでいいんです。
 それが自己受容であり、他者受容です。
 自分を受け入れる、相手も受け入れる。
 それは自分を開くということです。
 自分を開くことによって、
 人の考えや思いも理解出来るようになり、
 わかり合い、つながり合えるのです。
 考えが違ったまま、わかり合え、仲良く暮らしていくことはできるのです。
 これこそが共生社会です。
 お互いの違いを認め合い、尊重し合い、
 考えが違ったまま助け合い、支え合っていく。
 こういうのを「成長促進的人間関係」と言います。
 私たちは人間関係を通して成長していけるのです。
 人間は成長すればするほど幸せになっていきます。
 人間はそのままの自分を受け入れれば受け入れるほど、
 そのままの他者を受け入れれば受け入れるほど、
 「自由に」そして「幸せに」生きられるようになります。
 そしてそれはそんなに難しいことではありません。
 それを今日皆さんはワークにおいて経験なさったはずです。

 そのようにお話ししました。

 研修の最後に指田ふみやさんの曲「花になれ」にのせてお一人お一人にそれぞれ違った詩をプレゼントしました。
 
 


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長谷川満
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長谷川満(家庭教師)

家庭教師システム学院

発達障がいや不登校の子の意欲を引き出すには自己肯定感を高める必要があります。その子のありのままを受容し、信頼関係を築き、成功体験と褒め言葉で自信と意欲を引き出します。

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