和歌山県田辺市で「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」を講演
11月10日(月)は午後からたつの市新宮町で講演会がありました。
聞いて下さるのは地域の民生・児童委員の皆さん約30名です。
演題は「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」。
講演の中で絵本「くまのこうちょうせんせい」を紹介しました。
くまの校長先生は毎朝、校門の前に立たれて子どもたちに「おはよう」と声をかけられます。
みんな元気に「おはようございます」が言えるのに、
一人ひつじ君だけが大きな声で「おはよう」が言えません。
「勇気を出してごらん。いつか大きな声でおはようがいえるようになるよ。」
校長先生はやさしく励ましてそう言いました。
ひつじ君は大きな声で「おはよう」を言う練習をしました。
でも、どうしても大きな声は出ないのです。
大きな声はひつじ君を悲しくさせるものばかりでした。
お父さんとお母さんの喧嘩の声。
お母さんがひつじ君をきつく叱るときの声。
ひつじ君は大きな声が怖かったのです。
次の朝、校門の前に校長先生の姿はありませんでした。
病気で入院されたのです。
3ヶ月が経ちました。
ひつじ君は心配になって手紙を書きました。
その手紙を読んだ校長先生はお医者様に頼んで病院から
学校に通わせてもらうことにしました。
次の日の朝、校門にはニコニコ顔の校長先生が立っていました。
でも「おはよう」という校長先生の声はそれはそれは小さな声でした。
病気で大きな声が出ないのです。
その日の帰り道、ひつじ君が歩いていると、
あとからゆっくり歩いてきた校長先生が
「いっしょにいこうか」と声をかけてきました。
そして小さな優しい声でこういいました。
「先生ね、病気になってわかったことがあるんだよ。
大きな声を出そうと思っても出せないときがあるんだね。
できなくなってはじめてわかったんだ。
ひつじ君、大きな声を出そうねって
いっぱい言って本当に悪かったね。」
実はこの絵本は実話をもとに作られたものです。
神奈川県茅ケ崎市にある浜之郷小学校の大瀬敏昭先生です。
大瀬先生は「いのちの授業」の授業研究の中で
「私たち大人が悩み苦しみを抱えているように、
子どもたちもまた子どもたちなりに苦しみや悲しさを抱えています。
私たちはそれに気づき、それに寄り添い、痛みを分かち合うことこそが
いのちの大切さを伝えることなのです。」
と仰っておられました。
子どもたちの痛みに気づき、寄り添い、分かち合うことが出来るのは
私たち自身も痛みを抱え、弱さを持った存在だからです。
弱さは恥ずべきものではありません。
自分の弱さを認め、受け入れた時、それは「おもいやり」や「許す力」へと変容します。
そしてそれを持つことができた時、本当の意味で「いのちの大切さ」を伝えることが出来るようになるのだと思います。
そのようにお話しました。
講演の最後に小田和正さんの曲「たしかなこと」にのせてお一人お一人それぞれ違った詩をプレゼントしました。みなさん、とても喜んで下さいました。
主催者様のご厚意で講演後に拙著「あなたも子どももそのままでいい」のサイン販売をさせて頂きました。
お蔭さまで20冊すべて完売しました。
ありがとうございました。
最後になりましたが、
今日参加して下さった皆さん、熱心に聞いて下さってありがとうございました。
またお会い出来る日を楽しみにしております。
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