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コラム

講演「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」 〜和歌山県白浜町で先生対象の研修会〜

2013年8月21日 公開 / 2014年8月1日更新

テーマ:教育・人権講演会

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

 昨日は和歌山県白浜町まで講演に行ってきました。
 テーマは「いのちの大切さを子どもたちにどう伝えるか」。
 聴いて下さるのは白浜町の保育園・幼稚園・小中学校の先生方です。
 白浜町教育研究会と白浜町人権教育研究会との合同研修会での講演です。



 子どもたちに命の大切さを伝える。
 それは一般論として「命は大切なものだ」と伝えるのではなく、何かこうもっと具体的にといいましょうか、その子にとって自分のこととしてと申しましょうか、「ああ、自分は大切な存在なんだ」と心で実感できるように伝えることが大切なんだと思います。

 以前公共広告機構のCMで
 「命は大切だ。命を大切に。そんなこと何千何万回言われるより『あなたが大切だ』誰かがそう言ってくれたらそれだけで生きていける。」
 というのがありましたが、
 いま子どもたちに一番必要なのは「あなたが大切だ」という心からの言葉や関わりだと思うのです。
 
 それでは、子どもたちを大切にする関わりとはどんなものでしょう?
 子どもたちはどんな時に自分は大切にされていると感じるのでしょう?



 まず一番にあげられるのが「子どもの話を聴く」ということです。
 聴くというと何か受け身な感じがしますが、実はこれほど肯定的で強力なメッセージはありません。
 子どもの話を聴く。
 それは、あなたは私にとって大切な存在ですよ、あなたのことを愛していますよ、あなたのことを理解したいと思っていますよと言ってるのと同じことなんですね。
 それが自己肯定感や自尊感情を養っていくんですね。

 子どもの話を聴く上で注意すべきなのは、私たちはついつい事実関係を中心に子どもの話を聞いてしまいがちだということです。
 ◯◯君が先にたたいた。
 ◯◯君がこう言った。
 こういったことも大切ですが、子どもが本当に聴いてほしいのはその時の自分の気持ちです。
 だから結論を急ぐことなく、その時の子どもの気持ちを丁寧に聴いてあげることが大切です。
 それはいいこと、それは悪いことといった評価を下さずに、子どもの気持ちを理解しようとすること。
 
 「気持ちをわかってもらえた」
 それは子どもにとって本当に嬉しいことです。
 
 そういった意味で、2番目にあげられるのは「子どもの気持ちをわかろうとする」ということです。
 子どもを大切にするということは、子どもの気持ちを大切にするということです。
 
 最後、3番目にあげられるのが「認めて、ほめる」ということです。
 認めるとは見留めるです。
 その子のいい所を目にとめるということです。
 そして君にはこんな素晴らしい所があるよと教えてあげるのが「ほめる」ということです。

 自分のことをちゃんと見ていてくれた。
 自分のことをそんないいふうに見ていてくれた。

 それは大切にされていると感じると同時に子どもの自信や勇気となり、「自分は大切な存在なんだ」と自己肯定感や自尊感情を高めることにもつながっていきます。


 「いのちの大切さを伝える」というとこちらが相手に伝えていくように思いがちですが、実は「話を聴く」とか「気持ちをわかろうとする」とか、こちらが受ける側になればなるほどよく伝わるようになります。 
 なぜならそのことによって子どもとのつながり、絆が太くなるからです。
 そして、子どもとの「あたたかい信頼し合える関係」の回復や「尊重し大切にし合える関係」の回復こそが子どもの自尊感情を高め、「自分の大切さ」つまり「いのちの大切さ」を伝えることになるのだと思います。

 
 そのようにお話しさせて頂きました。
 最後にミスターチルドレンの「GIFT」の曲にのせて、200種類のそれぞれに違った詩をお一人お一人にプレゼントしました。



 今回の講演では「自分のいのちの声を聴く」ということもお話しさせて頂きました。
 それは自分の素直な気持ちに耳を傾けるということ。
 自分の素直な気持ち、それが甘えであろうが、わがままであろうが、弱さであろうが、自分の正直な気持ちに耳を傾けられるからこそ、子どもの話にも耳を傾けられるようになるし、子どもの気持ちもわかるようになるのだと思います。
 自分を大切にするということは、そういう自分の素直な気持ち、正直な気持ちを大切にすることなんだと思います。
 

 聴いて下さった皆さん、本当にありがとうございました。
 送り迎えから、詩を配ることから、何から何までお世話いただいた坂本校長先生、本当にお世話になりました。おみやげにもらったお野菜、とてもおいしかったです。
 また、皆さんにお会い出来る日を楽しみにしております。




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この記事を書いたプロ

長谷川満

子どもの自信とやる気を引き出す教育のプロ

長谷川満(家庭教師システム学院)

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