講演「子どもが伸びる!自己肯定感を育てる親子関係のつくり方」 明石市民会館
今日は午前中、加古川市立平岡東小学校で講演会がありました。
演題は『 無為の子育て ~あなたのままで100点満点~ 』。
無為とは、2500年前の中国の老子の言葉です。
「はからうことなく、ありのままにそのままに、自然にお任せする」という意味です。
ですから「無為の子育て」とは、強い子にしようとか賢い子にしようとか、そういうはからいを捨てて、あるがまま自然のままに子育てしていきましょうということです。
あるがままですから、親である自分も「いい親」になろうとしない。
いい親になろうとせず、いい子に育てようとせず、そのまま育てていく。
それが一番楽だし、幸せだし、子どもが本来持っている意欲や能力も一番よく伸びるんですね。
今「奇跡のりんご」という映画をやっていますが、
子育てを、無農薬・無肥料でりんごの木を育てることに例えるなら、何より重要なのは「 土 」です。
あったかくて、やわらかくて、自然の匂いがする「 土 」があって初めてりんごはその根をたくましく伸ばしていくことができます。
では、子どもにとって「 土 」にあたるものは何でしょう。
それは親です。
子どもが伸びるために一番重要なのは、あったかくて、やわらかくて、つまり堅いことは言わないで、自然のままの、ありのままの自分で育てるということです。
「奇跡のりんご」のモデルとなられた木村秋則さんはこんなことを仰っています。
「人間はどんなにがんばっても自分ではりんごの花ひとつも咲かすことは出来ない。
主人公は人間じゃなくてりんごの木だってことがわからなかったんだよ。
自分がりんごを作ると思い込んでいたの。
自分がりんごの木を管理しているんだと。
でも、そうじゃない。
私に出来ることはりんごの木の手伝いでしかないんだよ。
失敗に失敗を重ねて、ようやくそのことがわかった。
それがわかるまで本当に長い時間がかかったな。」
これって子育てにも言えますよね。
「主人公は親じゃなくて子どもなんだってことがわからなかったんだよ。
自分が子どもを育てると思い込んでいたの。
自分が子どもを管理しているんだと。
でも、そうじゃない。
親に出来ることは子どもの手伝いでしかないんだよ。
失敗に失敗を重ねて、ようやくそのことがわかった。」
ほら、ピッタリとあてはまるでしょ。
木村さんはこんなことも仰っておられます。
「自分は、育ててやってるって上から見下ろす傲慢な考えだった。
やっぱりりんごの立場で考えないと。主役はりんごなんですよ。」
私たち親も、知らず知らずのうちに子どもに対して傲慢になっている気がします。
もっと子どもに寄り添う姿勢で、もっと謙虚な姿勢で子どもに向き合う必要があるように思います。
そのようにお話しした後、「無為の子育て」の3つのポイントを解説しました。
< 無為の子育て >
1、子どもに求めない
2、ありのままの自分でありのままの子どもを愛する
3、素晴らしい子だと信じる
解説の途中、絵本「かみさまからのおくりもの」を皆さんに紹介しました。
曲はビートルズの「 Let it be 」を訳詞付きの歌詞をみてもらいながら聴いてもらいました。
最後にこのようにお話ししました。
「子どもは尊敬されれば、それに値する人になろうとします。
子どもを変えようとするのではなく、子どもへの見方を変える。
子どもがどんなときも『あなたは素晴らしい』と言ってあげて下さい。
子どもたちは、自分の良さや自分の素晴らしさをまだ知りません。
だから教えてあげてほしいのです。
あなたはこんなに素晴らしいと。
でも、それは何かが出来るから素晴らしいのではありません。
あなたがいてくれることが素晴らしいのです。
あなたがいてくれるだけで素晴らしいのです。
それは私のもとに生まれてきてくれてありがとうということです。
最後に皆さんに曲と詩のプレゼントがあります。
曲は浜崎あゆみさんの「 How beautiful you are 」です。
日本語に訳しますと「あなたはなんて素晴らしい」。
詩はお一人お一人それぞれに違う詩です。
あなたのもとに来た詩はあなたのだけの詩です。
その詩があなたに幸せな気づきをもたらすことを心より願っております。
本日は本当にありがとうございました。」
講演会に参加して下さった皆さん本当にありがとうございました。
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