親学10か条 その8、子どもの存在を喜ぶ

長谷川満

長谷川満

テーマ:親学10か条

 これは2年前の話なんですが、自分の誕生日に京都で一人暮らしをしている母に電話をかけました。というのも、妻から誕生日というのは生んでくれたお母さんに感謝する日だと言われて、それもそうだなと思いましてかけたんです。

 「今日、オレ、誕生日やねん。」
 「そやったなあ~。お誕生日おめでとう。」
 「お母さん、生んでくれてありがとう。」
 「こちらこそ、私の子どもに生まれてくれてありがとう。」

 という少し照れてしまうような会話をして電話を切りました。
 まさか母から「私の子どもに生まれてくれてありがとう」なんて言葉を聞けるとは思ってもみなかったので、思いがけず言葉のプレゼントをもらいました。
 
 この母のもとに生まれこの母に育ててもらったことは僕にとって、とても幸運なことだったと思います。母はいつも「子どもは宝だ」と言っていました。

 母は、僕がいい子のときも悪い子のときも、ずっと変わらず愛してくれました。
 というより、いい子だと信じていたのかもしれません。どんなことをしても。

 僕が自信を失わずに成長できたのは、母に自分という存在を肯定されて育ったからだと思います。
 
「あなたが生まれて来てくれてから、ずっとお母さんは幸せやで。今も。」
「あなたがいてくれるから、毎日が楽しい。」

 そう言われて育つ子は、真に自信のある子に育ちます。
 私は喜ばれる存在である。私は人を幸せにする存在である。
 そう思えることがどんなに幸せなことか。どんなに子どもの自信になることか。

 何かが人より出来るからとか、優れているからではなしに、「あなたがいてくれる」ことが喜びである。
 それが無条件に愛するということだと思います。そのとき、3つの「あ」(あいじょう、あんしん、ありのまま)がそろい、子どもは親から十分に愛されていると感じられ、安心してありのままでいられます。
 3つの「あ」がそろえば、自己成長力が活発化し、子どもは自然にその個性、能力、人間性を最もいい形で伸ばしていきます。




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長谷川満
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長谷川満(家庭教師)

家庭教師システム学院

発達障がいや不登校の子の意欲を引き出すには自己肯定感を高める必要があります。その子のありのままを受容し、信頼関係を築き、成功体験と褒め言葉で自信と意欲を引き出します。

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