親学10か条 その9、親が幸せである

長谷川満

長谷川満

テーマ:親学10か条


 子どもを育てる上で、最も大切なのが「親が幸せである」ことです。
 まず、親が幸せであると機嫌がいい。機嫌がよければ、やたらに子どもに怒ったり、あたったりしない。子どもへの愛情も安定している。それが子どもの情緒の安定につながります。
 
 幸せな気持ちで子どもに接するということは、幸せなオーラで包んであげてるということであり、子どもも幸せな気持ちになります。どちらかというと、子どもの幸せオーラを親がもらっていることの方が多いかもしれません。そういった意味では、子どもがいてくれる幸せ、喜び、そういったものをたくさん受け取れる「幸せの感受性」みたいなものが大切です。

 思えば、子どもはたくさんの喜びを親に持って来てくれたのではないでしょうか。
 子どもが元気に生まれて来てくれた時の喜び、
 初めて笑った時の喜び、
 初めて「ママ」と呼んでくれた時の喜び・・、
 数えきれない程のたくさんの喜び、それは今も続いています。
 その気になれば、もっともっと子どもたちから喜びを受け取ることが出来ます。
 そして、喜びを受け取ってもらうことが即ち、子どもへの最高の祝福になります。

 「あなたがいてくれるだけで、私はこんなに幸せ。ありがとう。」
 これ以上の愛ある祝福の言葉、相手を賞賛する言葉はありません。

 あなたが、あなたの愛する人からそう言われた時の気持ちを想像してみて下さい。
 「あなたがいてくれるだけで、楽しいなあって幸せな気持ちになるの。ありがとう。」
 「君といるだけで、なんか幸せ。なんか楽しい。ありがとう。」
 そう言われたら・・。

 それはもう言葉で言えないほど、嬉しい気持ちになりませんか。
 愛されているって、こういうことなんだと実感するのではないでしょうか。
 その気持ちを子どもにプレゼントすることができるのです。
 子どもがいてくれることによって生まれる喜びを発見するたびに。
 その喜びに気づき、その喜びを受け取ることは、そのまま子どもを愛することにつながっていて、その喜びを表現することは、そのままその子への愛を表現することでもあります。

 また、幸せである為には、自分を愛する必要があります。
 自分を愛するとは、自分を受け入れることでもあります。ありのままの自分を受け入れた時、本当の意味でありのままの自分が見えてきます。それまでは見たくない気持ちが強すぎて、自分が見えていないものです。ありのままの自分を真っ正面から見られるようになって初めて人は真に変わることが出来るのです。

 たとえば、あなたが自分の心の中にある「自己中心的な傾向」を嫌っていたとします。
 あなたは自分が自己中心的でないように気をつけるようになります。でも、心の底では自己中心的な傾向は拭いがたくあり、ふとした時に自己中心的な自分の振る舞いを見つけたり、人に指摘されたりするとひどく落ち込んだりします。ああ、私は自己中心的なままだと。そしてまた、そうでないように振る舞おうと気をつけるようになるでしょう。
 でも、これでは同じことの繰り返しになるのです。
 自分のその性格を拒絶するのではなく受け入れるのです。

 ああ、私は本当に自己中心的だ。なんでも自分のことを真っ先に考えてる。自分のことばっかり・・、こんな自分なのに、夫や子どもたちは許してくれている・・、友人たちは受け入れてくれている・・、こんな私なのに・・、

 そう思った時に自然に感謝の気持ちが湧いてきて、自然と人のことも考えられるようになっていきます。
 自分の自己中心性を客観的に見られるようになり、笑えるようになります。どこまで我がままやねんと。
 そうすると、自分のその性格がコントロール出来るようになり、この場面では自分ではなく、周りの人のことを優先しようとか。
 ちゃんと人のことが考えられるようになるのです。

 本当はあなたはそのままでいいのです。
 そのままで素晴らしい人だし、そのままのあなたで愛されているのです。
 そして、そのままで幸せなのです。
 なんにも努力する必要はありません。
 それに気がつけばいいだけです。




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長谷川満(家庭教師)

家庭教師システム学院

発達障がいや不登校の子の意欲を引き出すには自己肯定感を高める必要があります。その子のありのままを受容し、信頼関係を築き、成功体験と褒め言葉で自信と意欲を引き出します。

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