デザイン墓石のお墓[お墓・墓石の型]

能島孝志

能島孝志

テーマ:お墓のデザイン・型

墓所や墓地によって様々な規定がありますが、オリジナルデザイン墓石を建立することが可能なところがあります。ひと昔前と違って、近年では故人の生前の人となりや趣味、希望などを墓石のカタチに織り込んだ「オリジナルデザイン墓石」の需要も高まってきました。今回はオリジナルデザインの墓石をお考えの方に、建てる際の注意点とポイントをご紹介したいと思います。


“デザイン”とは構造や機能性をも備えたもの

「オリジナルデザイン墓石」と言っても、実際に注文するとなると「どういったデザイン(しつらえ)にしようか」と悩む方も多いと思います。

『デザイン』とは見た目の美しさに加え、構造や機能などを兼ね備えたものであることも重要です。そのためオリジナル性を追求しながらも、年配の家族・親族、またご友人の方々がお墓参りしやすいようバリアフリー構造を取り入れたり、バリアフリーにした部分にデザイン的要素を加味した滑り止め加工を施すなどの工夫を凝らすことも「オリジナルデザイン墓石」の一つの考え方と言えるでしょう。




お墓のデザインは全体的なバランスが大切

オリジナルデザインの墓石を考える場合、墓所・墓地に制限がなければ、建てるご本人の希望に合わせてどのような墓石でも建てることは可能です。

お墓そのものから醸し出される重厚感や落ち着き等はもちろん、永代に渡って安心・安全な形で存在するお墓にするためには、全体的なバランスがとても重要になってきます。




そのため、「オリジナルデザイン」の墓石をお考えの際には、どこの石材店に建立を依頼するかで良し悪しのすべてが決まると言っていいくらい最も重要なポイントになります。

きちんとデザインできる石材店を選ぶ

では、オリジナルデザインの墓石を建てたい場合、具体的にどのような石材店に頼めばいいのでしょうか?

結論から言うと、ほとんどの石材店でオリジナルデザインのお墓をつくることは技術的には可能です。一般的な石材店は、各地域に伝わる伝統的な和型墓石を長年にわたってつくり続けてきたお店が大半なので、お客様側が希望する形をきちんと伝えれば、それに応じた形のお墓をつくることはできます。しかし、石材店にイチからデザインを考えてもらうとなると別問題です。

ここ最近では、2020年に開催予定の「東京オリンピック・パラリンピック」のエンブレムデザイン問題で様々な物議を醸しだしています。プロのデザイナーがデザインしたにも関わらず賛否両論の意見が出ていますが、お墓のデザインの場合、大半は素人がデザインをするのです。それは、石材店の営業マンであったり、事務職のスタッフであったりと色々ですが、プロのデザイナーに依頼している石材店はごく僅かしかありません。

そのため、場合によっては全体のデザインのバランスが悪く、見栄えが良くないお墓になることもあります。デザイン墓石を建てる場合は、その分野に精通した、実績のある石材店を事前に調べておくことをおすすめします。
信頼できる石材店を見つけたら、担当者にイメージを伝えながら、過去の作品などの中からご自身が思い描くイメージに近い墓石を選びます。デザイン墓石の実績が多い石材店は、それだけ参考になるデザインも豊富にあるということです。




ゴルフや野球など、打ち込んでこられたスポーツ、長年に渡り続けてこられたお仕事、お花や音楽など趣味についてもデザインに反映させることができますので、担当者に伝えてください。用いる石材や装飾品の素材との組み合わせ、配色など全体のバランスなどについて、綿密に打ち合わせをしていくことが大切です。


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能島孝志
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能島孝志(1級お墓ディレクター)

株式会社第一石材

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