中国“消費期限切れ食肉”問題から見る中国産墓石の現状（3）石材の薬品処理

（1）偽装は中国では当たり前
（2）墓石の偽装はあるのか？

上記のコラムからのつづきです。


さて、中国産の墓石にはどんな偽装等があるのでしょうか？
ここでは、代表的な事例をご紹介することにいたします。

薬品処理をした石材を墓石に使用

墓石に使用する石は大地の自然から生まれた天然石のため、
同じ種類の石であっても、色目や石目が異なります。

それらの中にはきれいな色目の石もあれば、そうでない石も当然あります。

この「そうでない石」に薬品処理をし、きれいに見せて墓石として加工をするのです。

この薬品処理をされる代表的な石が愛媛県産の「大島石」です。



▲中国に大量に送られている国産石材の原石


おや、「ちょっと待ってください？」


大島石といえば、西日本で人気の高い国産高級墓石材じゃないですか…？

今、ここでは、中国の石材加工工場における墓石偽装の話だったはずでは…？


たしかにその通りです。


中国産墓石の偽装の話で、国産高級墓石の大島石が出てくるなんて、
普通に考えれば、確かにおかしいと思われても仕方ありません。

しかし、実際のところ、この大島石墓石の数多くは中国で加工されています。

それは、日本国内で加工される大島石墓石の数よりもはるかに多い数です。

そうなんです、実は、大島石など国産高級墓石と呼ばれるものも、
今では中国で加工されたものが、堂々と「国産墓石」として販売されています。

でも、これは現行法律では違法ではありませんので厳密には偽装ではないのです。


私個人の考えとしては、モラル的にどうかと思うのですが…


大島石の特徴といえば、青磁のような深みのある青みを帯びた色目で、
極めて硬い石質と水を含みにくいため、風化にも強い石として知られています。

しかし、日本から大量に送られる大島石の原石の中には、
そこそこの品質のものもあるでしょうが、粗悪なものも多く含まれています。

本来は、独特の青みが特徴であるはずの大島石ですが、
原石の中には赤みを帯びた色目の汚い原石もあるのです。

そのままでは、当然製品としては出荷できませんので、
特殊な薬品で表面の赤みを抜いて墓石として加工されます。




なんか、カビの生えた食肉の表面だけをカットして使っているのとよく似ていませんか？


しかし、薬品処理をした墓石加工も、中国で加工された大島石を、
「国産墓石」として販売することも現段階では法的規制がありません。


今では、ほとんどの石材店に流通しています。


あなたは、薬品処理をした大島石墓石かどうかを見抜けますか？

第一石材が行っている対策

先ず、弊社では、中国で加工された大島石墓石はもちろんのこと、
日本の石を中国で加工した墓石は一切取り扱っておりません。

中には、比較的コストのかからない簡単な加工の部材のみを日本で加工し、
花瓶型花立や特殊な水鉢、蓮華加工などのやくものは、加工賃が高くつくため、
それらの部材だけを中国でつくらせている石材店もありますが、
弊社では、付属品の一つに至るまで日本の石はすべて日本国内で加工しております。

そして、墓石本体から付属品に至るまでを、どこの会社が加工したかを明記した、
業界組合連合体が発行する、「国内製造証明書」を発行させていただいております。



大島石について詳しくは以下のコラムをご覧ください。
「大島石墓石」の価格・ランク・品質を徹底解明！（全10シリーズ）
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/37083/



　　　　　　　　　　～つづく～



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