コラム
中国“消費期限切れ食肉”問題から見る中国産墓石の現状(4)大きな黒玉や白玉が出た石を墓石に使う。
2014年7月31日 公開 / 2014年8月2日更新
(1)偽装は中国では当たり前
(2)墓石の偽装はあるのか?
(3)石材の薬品処理
上記のコラムからのつづきです。
黒玉や白玉が出た石を墓石に使用する。
墓石に加工される石は天然素材のため様々な表情を見せます。
もちろん、キズもあり、アザのような黒い玉や白い玉も出ます。
キズのある石はともかくとして、黒玉や白玉は自然の産物である以上、
ある程度の大きさのものは仕方ない(地域により許容範囲が異なる)としても、
極端に大きなものや玉の出る位置によっては、やはり製品としては問題があるでしょう。
ちなみに、関西圏は玉に関しての許容は厳しい地域です。
ただ、これらの玉も、原石を最初に切断したときには全く出ておらず、
加工の途中や最終段階になって出てくるケースもあるのです。
そうなると、今まで加工に要した時間が無駄になってしまうのと、
日本の石材商社から短い納期で受注している等の理由で、
そこそこ大きな黒玉や白玉が出た部材であってもそのまま出荷してしまうのです。
仮に納期が十分にあったとしても、新たにつくり替えるのはコストもかかるので、
玉が出た状態の物が製品として出荷されるケースも少なくありません。
そして、梱包された製品が海を渡り日本の石材店に届くのですが、
この段階まで、お施主様にお墓を販売した石材店もこの事実を知りません。
その後、石材店は黒玉や白玉があることに気付くのですが、
今度は、お施主様の納骨法要の日時が決まっており納期に余裕がありません。
どこの石材店でも、このような経験は必ずと言っていいほどあるはずです。
第一石材が行っている対策
弊社の場合は、私自身が中国の石材加工工場に検品に出向きますので、
これらの玉に関してもチェックを行い、許容範囲を超えるものに関しては、
その部分の部材を再度つくり直してもらうようにしております。
日本人と中国人とでは、モノづくりに関する妥協点が根本的に異なります。
ただ、石は自然の素材なので、多少の玉が出ることは承知しておく必要があります。
~つづく~
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