「大島石墓石」の価格・ランク・品質を徹底解明!(8)日本と中国で加工精度が違う!
(1)大島石とはどんな石?
(2)大島石にはランク・等級があるのか?
(3)大島石特級でお墓をつくれば安心なのか?
(4)大島石墓石は本当に国産?
上記のコラムからのつづきです
(5)日本と中国でつくる大島石墓石の素材の違い
日本と中国のモノづくりに対する考え方の違い
現在、日本の市場に流通している大島石墓石の約8割は中国でつくられており、
ほとんどの一般消費者は、その事実を知らずに大島石墓石を購入しています。
それでは、日本国内の技術レベルの高い石職人がつくった大島石と、
中国で加工・製作された大島石墓石との製品レベルは同じなのでしょうか?
結論から申しますと「全く違います!」
この「全く違います!」の一言で、皆様はどう判断されますか?
きっと、多くの方は「やはり、日本でつくった大島石墓石の方が良いんだ!」
「中国産の製品は何か問題がありそう」…と思われることでしょう。
これは、何もお墓づくりだけに限ったことではなく、
日本人と中国人のモノづくりに対する根本的な考え方の違いに原因があります。
ただ、お墓という商品は、一般消費者が、常日頃から見慣れているものではないだけに、
お墓が出来上がってすぐの新しい状態では、予備知識がなければ区別はつかないでしょう。
これが、お墓という商品ではなく、一般消費者の方々が日々慣れ親しんでいるものなら、
きっと、見た目や品質など、様々な観点からそのモノの良し悪しの判断できるでしょう。
例えば、お米を例に挙げてみましょう!
中国からの多くの観光客が日本に来た際に、
買って帰るものの一つに日本製の炊飯器が挙げられます。
それは、日本製の炊飯器で炊くご飯がおいしいと、中国でも評判なのです。
ところが、「本当においしいご飯」というものを知っている日本人にとっては、
単に、日本製の普通の電気炊飯器で、中国産のお米を炊いたからといって、
必ずしも、おいしいご飯になるとは限らないと思っている人も少なくないはずです。
おいしいご飯を炊くには、お米や水の品質や、研ぎ方も大事な要素ですし、
それを、昔ながらの薪と羽釜で炊くのか、ガス炊飯器で炊くのか、
最近人気の高級電気炊飯器で炊くのか、などによってもご飯の味は違ってきます。
このように、日本人は、おいしいご飯を食べるために、
お米の炊き方一つを取っても、かなりのこだわりがあります。
この、モノづくりに対する考え方の違い、こだわりの度合いなどが、
お墓づくりにも、そのまま表れていると言っても過言ではありません。
「大島石墓石」日本と中国では素材がどう違うのか?
では、本題にもどり、日本の技術レベルの高い石職人の手によってつくられる大島石墓石と、
中国の石材加工工場でつくられる大島石の違いについてお話ししたいと思います。
先ず第一に、素材の違いです。
大島石にも数多くの採石丁場があり、その品質や等級もさまざまです。
しかし、最高品質、最高ランクの原石はまず中国へは送られません。
通常それらは、日頃から付き合いの深い、日本の石材加工工場のもとに卸されるのです。
そんな最高ランクの原石でも、石は実際に切ってみないと分かりません。
そのため、日本の石材加工工場の多くは、大島石の採掘元から原石を仕入れ、
加工の段階で状態が悪ければ、無償で取り換えてもらえる条件で取り引きをしています。
ところが、石材商社を通じて中国の石材加工工場に輸出される大島石は、
日本の石材加工工場では通用しないような原石も含んで大量に輸出されるのです。
しかも、それらの原石が良くても悪くても、一切ノークレーム返品交換なしの条件です。
だが、中国の石材加工工場にしても、お金を支払って原石を買い取っている以上、
何としても、製品にしてお金に換えなければ、場合によっては大損になります。
だから、少々問題のある大島石であっても、薬品などを使用して、
墓石として加工・製作されたものが、石材商社を通じて大量に市場に流れているのです。
ましてや、お米と違って、一般消費者には見分けがつかないモノですからいとも簡単です。
ただ、お墓が新しいうちは一般消費者の方には見分けがつかないかもわかりませんが、
10年、20年と時を重ねると、日本でつくられた大島石との差が歴然と現れてきます。
これは、大島石だけに限らず、日本の石を中国で加工・製作した場合全般に言えることですが、
せっかく、国産の高級石材を選んで、いいお墓を建てようと考えておられるならば、
わざわざ、中国でつくられた国産墓石を選ぶのは、かなりのリスクがあるように思いますが…。
~つづく~
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