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日本一の銘石「庵治石」のすべて(14・最終話)「国産高級石」でお墓を考えておられる方々へ

2013年4月24日 公開 / 2014年8月1日更新

テーマ:日本の銘石

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: お墓

(1)「庵治石」ってどんな石?
(2)鉱物学的に見る庵治石の特徴
(3)庵治石の種類
(4)庵治石の産地と歴史
(5)最高の庵治石は、「大丁場」から
(6)庵治石の各丁場
(7)庵治石の鉱物鮮度
(8)庵治石が希少価値となる所以
(9)庵治石の採石丁場の使用料
(10)庵治石ならではの価格の割り増し
(11)庵治石特有の商習慣
(12)彫刻家、イサム・ノグチ氏と天下の銘石「庵治石」
(13)彫刻家・流政之氏と天下の銘石「庵治石」

上記のコラムからのつづきです


14・最終話 「国産高級石」でお墓を考えておられる方々へ


これまでのコラムをすべて読んでくださった方々は、
庵治石がなぜ「世界一高価な墓石材」であるかが、
少しはご理解いただけたのではないかと思います。

また、庵治石は他の石と比べると、非常にキズが多い石のため、
取り扱いが難しく、墓石等の製品として仕上げるには困難を極めます。

それだけに、庵治石を使用したお墓をつくるには、
庵治石の特性をよく知り、庵治石を長年にわたって扱ってきた、
卓越した技術を持った石職人の手でつくってこそ、
ただ高価なだけではなく、見た目も品質もすばらしいものとなるのです。


これは、庵治石だけに限らず、国産高級墓石材すべてに言えることです。


関東の銘石「本小松石」のことはよく分かりませんが、
近年、西日本の地域で人気の高い国産墓石材といえば、
やはり、愛媛県産「大島石」や佐賀県産「天山石」などが挙げられます。

これらも、石目や色目合わせが難しく、木材にも板目や柾目があるように、
同じ原石ブロックであっても、取り口や切り口によって目合い等が異なります。

ここ最近、市場に流通している大島石や天山石の墓石の約80%以上が、
原石を中国に送って製品加工されたものであることを知っておいてください。

中国で加工されたもののすべてが悪いとは言いませんが、
私の知る限りでは、庵治・牟礼の石職人のように、
石目・色目などを合わせて墓石をつくっている工場を知りません。

そして、研磨の制度や蓮華などのやくもの加工から面取りにいたるまで、
すべてにおいて、加工・仕上げの丁寧さの度合いが国内加工と異なります。


庵治・牟礼のやくもの職人、松原勲氏制作の「上下蓮華加工」
▲庵治・牟礼のやくもの職人、松原勲氏制作の「上下蓮華加工」

これは、国民性や加工機械の精度の問題などもありますが、
中国でお墓をつくることの第一番の目的は「コストダウン」であって、
庵治・牟礼の工場より良いものをつくることが最大の目的ではないからです。

そうでなければ、重量のある石をわざわざ船で中国に送り、
出来上がった製品を、また船で日本に運んでくる運賃を差し引いても、
日本の石を日本で加工するより安く仕上がるわけですから、
どう考えても、庵治・牟礼よりすばらしく良いものが出来るとは思えません。


宮崎様のブログ「国産高級石を使うなら腹を決めることです」


富山県で“お墓の無料相談サイト”を主宰されてらっしゃる宮崎様が、
国産高級石でお墓を建てる場合の注意点を詳しくブログで書かれています。

宮崎様は、一般の方々には極めて分かりにくいお墓という商品を、
常に消費者目線の立場で捉え、お墓購入の際の注意点などを分かりやすく
自身のブログに書かれておりますのでぜひご覧になってください。


宮崎様のブログ「国産高級石を使うなら腹を決めることです」


宮崎様のブログにも書かれてありましたが、
高級国産石を使用した墓石を販売する際には、
なぜ高級国産石が高いのかを十分に説明する必要があります。

また石材店は、その時々の各採石丁場の原石情報を十分に調べ、
お客様に常に正確な情報を伝えるという「ガラス張り」の姿勢が大切です。

そして、墓石はどこの加工工場でつくるのか、やくものは誰が加工するのか、
文字は誰が書いて、誰が彫るのか等を明確に伝えることも必要でしょう。

こうして、お客様に十分なご理解をいただいてからご契約をいただけば、
よほどのことがない限り、大きなトラブルになることはないでしょう。

ご契約後も採掘された原石の状態確認や、加工工場との綿密な打ち合わせを
続けながら妥協を許さず加工を進めていくことはもちろんのことです。

これから、高級国産石を使用したお墓を考えておられる方は、、
十分な注意が必要であるということをくれぐれも忘れないでください。


「国産高級石」でお墓を考えておられる方々へ

長々と庵治石や高級国産石について書かせていただいてまいりましたが、
今回で、“日本一の銘石「庵治石」のすべて”を終了させていただきます。


ここまでお読みくださり、本当にありがとうございました。


このコラムを読んでいただくことによって、庵治石や高級国産石について、
今までよりほんの少しでも知っていただけたなら嬉しく思います。

そして、消費者の皆様方が、本当に信頼できる石材店にめぐり合え、
安心して満足のできるお墓を建てられることを心からお祈り申し上げます。



   ~おわり~



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この記事を書いたプロ

能島孝志

お墓のプロ

能島孝志(株式会社第一石材)

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