知らない人が損をする「指定石材店制度」という仕組み①業界独自の制度/神戸新聞マイベストプロ神戸主催セミナー「お墓選びで知っておきたい5つのポイント」おさらい
~前のコラムからのつづきです~
前回のコラムでは、中国の石材加工工場で日常当たり前のように行われている
お墓の“ごまかし加工”が行なわれる背景についてお話させていただきました。
自然の大地から採掘される石は、同じ場所で採掘された石でも
微妙に石目や色目が異なり、二つとして同じものは有りません。
火山が爆発し、溶岩が地中深くで気の遠くなるような
長い年月を経て生まれた石には様々な成分が含まれております。
ゆえに、キズや色ムラ、アザ、斑点など、
均一でない石目・色目でない部分も多く含んでおります。
それらのキズや色ムラ、アザ、斑点(黒いもの、白いもの)などは、
必ずしも加工を始める前の原石の状態ですべて分かるものではありません。
何トンもの重量がある原石を採掘元から買い付け、運搬し、
工場内の大口径(原石を切断する機械)にセッティングをして、
原石の切断をして初めて分かる石もありますし、
まだ、この段階でも分からず加工途中の段階で、
アザや斑点が石の内部から現れてくる場合もあります。
日本の加工・製作工場でつくられるお墓については、
従来より、お墓をつくる工程途中で前述のような
キズや色ムラ、アザや斑点などが現れた場合には、
一般的には、加工を途中で止め、新たに別の原石を
一から切断するところから始め、つくり直すのです。
※アザや斑点については、地域によって許容範囲が異なります。
一般的には、関東方面より関西方面の方が厳しい傾向にあります。
したがって、お墓は昔から高価なものだったのです。
しかし、世の中がデフレ傾向となり、消費者はより安いものを望まれ、
売り手側もいかにより安く販売するかの競争となっている近年においては、
お墓も例外ではなく、「いかに安く販売するか!」という問題を
避けては通れない製品の一つとなってしまいました。
本来は、自分の大切な家族をお祀すりする為の、
祈りの対象である礼拝物であるはずのお墓が、
日用品とさして変わらない状態で販売されています。
石材店の大半が自社でお墓をつくることがなくなり、
「石材商社」を通じて中国の石材加工工場でつくられる製品を
仕入れて販売をするようになった近年では、
石材店だけではなく、仏壇店・葬儀社・ギフト販売店等の
葬祭関連の異業種も墓石の販売に参画してくるようになりました。
そうなってくると、ますます価格競争が激化し、
「どこよりも良い品を!」よりも、「どこよりも安く!」をアピールし、
お墓の販売が行なわれているのがここ最近の現状です。
(㊟すべてが、そのような販売方法をとっている訳ではありません)
こういった状況が、より良い製品をつくることよりも優先して、
「いかにコストを下げて安く売りながらも、利益を追求しないといけない」
という売り手側の身勝手な考えとなり、中国の石材加工における
お墓の“ごまかし加工”につながっている要因の一つではないかと私は考えます。
「石材商社」に加工・製作のすべて任せっきりにして製品を仕入れるのではなく、
自分自身が中国に出向き、信頼できる工場と契約し、
毎月中国へ出向き、発注内容の確認から、原石のチェック、
加工・製作段階での詳細な指導をしながらお墓をつくりあげることです。
自分自身が行き、自分自身が見て、中国語を話し、
工場の人間ともコミュニケ―ションをはかり、
お施主様に満足していただけるお墓づくりを目指す。
私が出した結論は、「これしかありません!」
~つづく~
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