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ストレスでがん発症リスク上昇?

佐藤浩明

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テーマ:がん予防

ストレスでがん発症リスク上昇?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘ストレスでがん発症リスク上昇?’という報告です。
 がん発症リスク因子としてのストレスについての報告は一貫していない。今回、1990~94年に40~69歳の10万1,708人を登録したJPHC研究(Japan Public Health Center-based Prospective Study)のデータから、知覚されたストレスレベルが高いと男性のがん罹患率が増加する可能性が示唆された。
 ベースライン時に知覚されたストレスのレベルについて自己申告したものを収集し、5年間の追跡期間を通じてアップデートした。知覚されたストレスとがんリスクの間の関連について、既知の交絡因子すべてで調整したモデルを用いて評価した。
 主な結果は以下のとおり。
・追跡期間(平均17.8年)中に、1万7,161例のがん症例を同定した。
・ベースライン時での知覚されたストレスのレベルとがん発症率との間に関連は認められなかった。しかし、知覚されたストレスの動的変化を考慮すると、ストレスレベルが低かった群と比較して、ストレスレベルが上昇した被験者ではがん全体の発症リスクがわずかに(4~6%)増加することが分析で認められた。
・知覚されたストレスレベルの長期分析により、常にストレスレベルが低かった被験者と比較して、常にストレスレベルが高かった被験者の過剰リスクは11%であった。この関連は男性(20%の過剰リスク)に限定され、とくに、喫煙者、飲酒者、肥満者、がんの家族歴のない被験者で強かった。
 今回の報告、約5%ととは言え、知覚されたストレスの上昇でがん発症リスクが増加するというのは驚きです。特に男性の喫煙・飲酒者や肥満で多いというのは少し頷ける気はしますが、いずれにせよストレスフリーは難しいかも?知れませんが、なるべく避けることが出来るのであればそうした方が良さそうですね。

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佐藤浩明
専門家

佐藤浩明(内科医)

さとうクリニック内科・消化器科

患者さんに寄り添う医療体制で、「経鼻内視鏡検査」に取り組み、内科・消化器疾患の徹底した検査と治療を行います。信条の「人と、地域と向き合う医療」という姿勢を守り、より高い専門性をもって地域に貢献します。

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