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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

リバウンドしない減量法とは?

2017年8月10日

テーマ:ダイエットの秘訣

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 糖尿病 食事糖尿病 症状糖尿病 予防

リバウンドしない減量法とは?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘リバウンドしない減量法とは?’というお話です。
 肥満者においてリバウンドを避ける減量法としてどのようなものが考えられるであろうか。私は3つの方法に可能性があると考えている(一部、夢見ている)。
①肥満手術:強化内科療法に比べて、胃バイパス術、胃袖状切除術のいずれも体重およびHbA1cが良好に推移していた。糖尿病や肥満の寛解とも呼べるような状況を一定の患者にもたらし、安定させていることを考えれば、肥満手術は今後、ますます重要な治療選択肢となるであろう。
②緩やかな糖質制限食(ロカボ)
 空腹を我慢させるタイプの食事法(カロリー制限食など)では、いずれ患者は我慢し切れずに元の生活に戻ってしまい、リバウンドが必須となろう。最初から満腹になることを許容しつつ体重を減量できる食事法がよい。世界的に見れば他にも選択肢はあるかもしれないが、日本人でのデータがきちんとあるのは緩やかな糖質制限食(ロカボ)である。北里研究所病院で緩やかな糖質制限食指導を受けた200例を連続的に登録して3年の経過を追った治療成績について見てみると、2年目から3年目で肥満者の体重は当初の体重から減量されたままで一定である。
③プレバイオティクス
 正直、最近のなんでもかんでも腸内細菌叢で物事を考える風潮には若干の抵抗感があるのだが、肥満手術も腸内細菌(および胆汁酸)に影響を与えるし、糖質制限食でも腸内細菌に影響を与える可能性がある。また、実際の体重のリバウンドもフラボノイドを分解する腸内細菌に影響されることを示す論文も発表されている。となれば、なんらかのプレバイオティクス食品によってリバウンドが予防できたらよいなと夢見るところである。
*北里研究所 山田悟先生の文章を抜粋し、一部改変
 日本ではあまり行われてはいませんが、欧米では高度肥満の方に対しての肥満手術はそれなりの効果はありそうです。しかし、基本はあくまでも食事療法でしょうから上記で述べられているようなと緩やかな糖質制限が一番有効なのでしょうが、かなりの時間はかかるものと思われます。将来的には上記の腸内細菌叢に関連した何らかの方法で減量出来る様になる可能性は否定出来ませんが、まだまだ先のことであるのは言うまでもありません(笑)

17.8.9 花々

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