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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

日没後は魔の時間?

2018年2月12日

テーマ:ダイエットの秘訣

コラムカテゴリ:医療・病院

日没後は魔の時間?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘日没後は魔の時間?’という報告です。

 痩せたい人にとって、日没後は魔の時間帯となるようだ-。米国の小規模な研究で、夕方から夜には食べ過ぎてしまう危険性が増す可能性が示された。特にストレスなどの心的負担を抱えている人や、普段から過食気味の人でそのリスクが高まることも分かった。研究を主導した米ジョンズ・ホプキンス大学の研究者は「このことを知っていれば、なるべく早い時間に食事を取ったり、ストレスを解消する方法を見つけることで食べ過ぎのリスクを減らすことができる」と研究の意義について話している。

 この研究は18~50歳の肥満者32人を対象としたもので、このうち半数は長らく過食に苦しんでおり、むちゃ食い障害(過食性障害)と診断されていた。同氏らは今回、胃から分泌されて食欲の増進に働く「グレリン」と呼ばれるホルモンと、腸管から分泌され食欲の抑制に働く「ペプチドYY」というホルモンに着目し、試験期間を通してこれらのホルモンの血中濃度の推移を調べた。

 全ての参加者にまずは8時間断食してもらった上で、午前9時と午後4時に608kcalの流動食を摂取してもらう2つの試験に参加してもらった。それぞれの食後2時間後には冷たい水に手を2分間つけるというストレステストを受けてもらい、その30分後にピザやスナック菓子、クッキーなどを並べたビュッフェで食事を提供した。参加者のグレリンおよびペプチドYYの血中濃度を測定して追跡したところ、午前中に比べて夕方には流動食を摂取後のグレリンの血中濃度が上昇し、ペプチドYYの血中濃度は低下することが分かった。また、ストレステスト後のグレリン血中濃度の上昇は夕方の時間帯だけにみられた。さらに、これらのホルモンが食欲に及ぼす影響は、むちゃ食い障害のある人でより大きいことも明らかになった。

 これらの結果を踏まえて、同氏らは「夕方から夜間の時間帯は過食に走りやすく、特にストレスを感じていたり、普段からむちゃ食いをする人でこのリスクは高くなると考えられる」と結論づけている。

 以前から就寝時には空腹位で寝るのが良いと言われていましたが、これがホルモンレベルでも確かめられたということです。日本人の食生活はどうしても夕食にカロリーが多くなりやすいですからダイエットしようと思う方は特に夕食には気をつけた方が良さそうですね。

18.2.11 福山ライブ

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