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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

ダイエットには低糖質でも低脂肪でも同じ?

2018年2月26日

テーマ:ダイエットの秘訣

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: ダイエット 運動ダイエット 食事

ダイエットには低糖質でも低脂肪でも同じ?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘ダイエットには低糖質でも低脂肪でも同じ?’という報告です。

 ダイエットに関するアドバイスでは、炭水化物か脂肪の摂取量を減らすよう言われることが多いが、実際には糖質制限も脂質制限も似たり寄ったりだとする研究論文が発表された。米国医師会雑誌(JAMA)に発表された論文によると、個人の遺伝的特徴やインスリン代謝についても、食事療法がその人にとって有効かどうかの主要な要因ではないという。

 論文の主執筆者で、米スタンフォード大学の研究者は「友人がダイエットを始めて成功し、別の友人が同じダイエットを試みたが全く効果がなかったという話は、誰もが聞いたことがあるだろう」と話す。「これは、われわれが皆大きく異なっているせいで、この多様性の理由については解明が始まったばかりだ。おそらく、最も効果的なダイエット法は何かと問うのではなく、誰々にとって最も効果的なダイエット法は何かと問うべきなのかもしれない」

 今回の研究では、18~50歳の被験者609人(女性が57%)を低脂肪ダイエットか低炭水化物ダイエットのどちらかのグループに無作為に割り当てて、そのダイエット方法を1年間継続して実行させた。最終的に、減少した体重の平均値は両グループともに約5.9キロだった。被験者の中には平均よりはるかに痩せた人(最高で27キロ減)もいた一方、9キロほど太った人もいた。だが、「ダイエット法」と「より優れた減量効果」との間には何の関連性も見つからなかった。論文によると、実験開始から1年後の時点で「健康的な低脂肪ダイエットと健康的な低炭水化物ダイエットとの間には、体重の変化に優位な差はなかった」という。

 また減量の助けになると思われるのは、糖質と精粉の摂取量を抑え、できるだけ多くの野菜と自然食品を食べるようにすることだという。「今回の実験に関しては、双方のグループで体重が最も減少した人々から、食べ物との関わり方を変える助けになったとの声が聞かれた。以前に比べ、食べることにより気を配るようになったと彼らは話している」と同氏はコメントした。

 今回の研究では低糖質と低脂肪に大差なかったという結果ですが、最後にも述べられている様に低糖質は基本的に有効であるのは間違いない様です。最終的には自分自身で継続可能な食事制限が何か?という問題になりそうです。

18.2.25 氷柱

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