運転席に座ると、性格より先にバレてます。

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

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クルマの運転って人格が変わる人多し。

普段は、
ものすごく感じのいい人。
…なのに、ハンドルを握った瞬間、
「あれ?」となることがあります。

口では、
「周りの気持ちを考えて」
と言っているのに。

車線変更では、
ウインカーを出した瞬間、

「今、私が入りますので。」
みたいな顔でスッと入る。

「焦らなくていいよ」
と言っているのに。

信号が青になった瞬間、
アクセルべた踏み。

前のクルマを追い越す勢いで、
人生まで追い越そうとする。

……あなた、普段そんなにせっかちでしたっけ?

運転には「その人のクセ」が出る

運転って、
意外といろんなことを同時にやっています。

前を見る。
横を見る。
後ろを見る。
次の信号を見る。
歩行者を見る。
周りのクルマの動きを読む。

そして、
「今、自分がどう動くと周りが困らないか」まで考える。

自分だけ見ていても、運転はできない。

これって、
仕事や人間関係と少し似ています。

自分が行きたい方向だけ見ていると、
誰かの動きを邪魔する。

自分だけが急いでいると、
周りが巻き込まれる。

自分の正しさだけを優先すると、
どこかで誰かがブレーキを踏むことになる。

クルマの場合、
その結果がクラクションだったりします。

人間関係の場合は無言。

こっちのほうが怖い。

「どうぞ」ができる人は、運転でもわかる

たとえば、
狭い道ですれ違うとき。

相手が少し下がってくれた。
「ありがとうございます」と手を上げる。

あるいは、
こちらが先に行ける状況でも、
「どうぞ」と譲る。

こういう人っています。

反対に。
絶対に譲らない。

数センチでも前に出ようとする。
たった数メートルのために、

「ここは絶対に譲れません。」

という、国家間の領土問題みたいな顔をする。

いや、そこ、勝負するところじゃない。
その数メートルを勝ち取って、何が始まるんですか。

人生の順位でも、
ひとつ上がるんでしょうか?

速い人が、運転が上手いわけじゃない

運転が上手い人って、
単純に速い人ではありません。

むしろ、急がない。
でも、遅すぎない。

周りを見ながら、
流れに合わせる。

先の信号が赤なら、
わざわざアクセルを踏まない。

……と、ここまでは教科書通りです。

福岡では、黄色から話が変わる

福岡で運転していると、
たまに思います。

青は、
「進め。」

黄色は、
「急げ。」

赤は、
「……まだ一台くらい、いける。」

いやいや。

黄色は止まれです。

そこ、私が勝手に決めたルールじゃありません。

信号機が、ずっと言っています。

なのに黄色になった瞬間、
アクセルべた踏み。

右足だけ、
急に仕事ができる。

「黄色だから止まろう」

ではなく、
「黄色! まだ間に合う!」になる。

違います。
間に合うかどうかの競技ではありません。

そして、
さらにすごいのが右折。

先頭が行く。
二台目も行く。
三台目も行く。

信号はもう赤。
完全なる赤。

なのに、行く。
まだ行く。

……まだ行くん?

赤信号、完全に置いていかれてます。

右折車だけが、
何か別の信号を見ている。

しかも、
その右折の流れが妙に滑らか。

一台。
二台。
三台。

そう、まるで流星群。

「皆さん、どちらの信号をご覧になっています?」
と聞きたくなる。

でも、
聞いている暇はありません。

次の流星が来ます。

「自分はちゃんとしている」は、あまり信用しない

面白いのは、
運転中の自分って、
本人にはあまり見えていないことです。

「私は安全運転です」
と言っている人を助手席から見ると、
めちゃくちゃ急ブレーキ。

さっきまで、
アクセルべた踏みだったのに。

突然、
「……危なかったですね。」
みたいな顔をする。

いや、危なくしたの半分あなた。

「ちゃんと周りを見ています」
と言いながら、
車線変更で後ろのクルマを毎回驚かせる。

本人には、
本人なりの言い分があります。

「入れると思ったから。」
「向こうが避ければいいから。」
「別に急いでないけど。」

……その「別に」が、だいたい怪しい。

助手席から見ると、安全なのは本人の自己評価だけ。

人は、
自分のことを思っているほど客観視できません。

だからこそ、
何気ない行動を見ると面白い。

運転は「性格診断」ではないけれど

もちろん、
運転だけでその人のすべてが分かるわけではありません。

運転が苦手でも、
仕事がめちゃくちゃできる人はいます。

方向音痴でも、
人生の方向性はしっかりしている人もいます。

駐車が絶望的に下手でも、
仕事では神のように段取りがいい人もいる。

……います。

だから、
「運転が下手だからダメな人」

という話ではありません。

ただ。

運転には、その人の「クセ」が出る。

これは、
結構あると思っています。

・急ぐクセ。
・譲らないクセ。
・人の動きを待てないクセ。
・先を読まないクセ。
・自分の都合を優先するクセ。

前のクルマとの車間距離が、
もう「車間」ではなく、

「知り合い」

くらい近いクセ。

逆に、

待てる。
譲れる。
先を読める。
周りを見られる。
危ないものに早く気づける。

……そういうクセも出ます。

隠しているつもりでも、案外バレている

人は、
仕事ではそれなりに取り繕います。

会議では、
「相手の意見を尊重します。」

面接では、
「コミュニケーションを大切にしています。」

人間関係では、
「私は周りを見ています。」

……よくできました。

では、
運転席へどうぞ。
ここから先は台本なし。

ハンドルを握ったとき、

・前しか見ていないのか。
・周りを見ているのか。
・自分が先に行きたいのか。
・相手を待てるのか。
・危険を予測できるのか。

イライラすると、
運転まで荒くなるのか。

それとも、
一度落ち着いて判断できるのか。

案外、口よりこっちのほうが正直です。

そして、
運転が終わって、
車を降りたら。

また、
「私は温厚です」
みたいな顔をしている。

……人間って、なかなか器用。

でも、
助手席に座っていた私は知っています。

さっき、めちゃくちゃ煽ってましたよ。

そして福岡なら、
もう一つ言っておきたい。

黄色は止まれ。
赤も止まれ。

右折は、
流星群になるための合図ではありません。

……念のため。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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