今時期あるある:“何でも相談してね”の地雷感

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

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「何でも言ってね」
「分からないことがあったら聞いてね」

便利な言葉。

優しい。
柔らかい。
気遣いも感じる。

(˘^˘).。oஇ

とはいえ、新人はしばらくするとわかる。

この言葉、
何でもは言えない。

「何でも」の範囲の測定管理力が必要

「何でも言ってね」
「分からないことがあったら聞いてね」


と言われた瞬間、
新人は考え始める。

どこまでが“何でも”なのか。

・相談はOK
・愚痴は微妙
・反論は危険
・本音はたぶん駄目

急に始まる、
境界線探索ゲーム。

社会人、
会話の前に
“安全確認”を挟みがち。

一番怖いのは「空気が変わる瞬間」

特に怖いのは、
言った瞬間に空気が変わるタイプの

「何でも言ってね」

「最近ちょっと業務量きつくて…」

と言った瞬間、

「みんな大変だからね」
「みんな同じだからね」

で返ってくる。

そう、話は即終了。
( ゜д゜ )チーン・・・

新人、「話しても無駄」を学習していく。

社会人、本音を翻訳し始める

なので社会人は、
徐々に高度な技術を身につける。

本音を、
“本音っぽくない形”へ加工する。

困ってますの翻訳

「困ってます」
ではなく、

「ちょっと確認なんですが」

納得していませんの翻訳

「納得してません」
ではなく、

「認識合わせなんですが」

限界の翻訳

「限界です」
ではなく、

「リソース的に少々」

・・・言語表現を変えて角が立たないように翻訳。

日本語、
情報伝達というより、
空気との摩擦を減らす技術へ進化している。

別に悪人ではない。でも余裕がない。

そして一番面白いのは、
「何でも言ってね」と言う側。

別に悪意はない。
本当に気にかけている場合も多い。

ただ、 “何でも受け止められるほど余裕がない”。

これが現実。

本当の本音というのは重い。

時間も使う。
感情も使う。
責任も発生する。

だから人は、
「何でも言ってね」
とは言えても、

「何が来ても処理できる」
とは限らない。

日本社会、「察する能力」だけ異常進化する

結果、社会には独特の会話文化が発達する。

遠回し。
察する。
濁す。
ぼかす。
匂わせる。

日本語が上手い人ほど、
何も言っていないのに、
何となく伝える能力が高くなる。

( ˘ω˘ )

なので現代社会、
コミュニケーション能力とは、
“伝える力”ではないと私は言い切る。

世の中に求められているコミュニケーション能力は、
本音を、相手が処理可能なサイズへ圧縮する技術。

新人が欲しいのは別の言葉

だから今日も、
職場では優しい言葉が飛び交う。

「無理しないでね」
「抱え込まないでね」
「何でも言ってね」

皆、ちゃんと優しい。

優しいけれど、
その優しさの下で、
全員メンタルフル稼働。
そして異常に気を遣っている。

だからこそ言えるのは
本当に欲しいのは
「何でも言ってね」
じゃない。

「それ言われても嫌いにならないよ」
「その言い方でもカチンとしないよ」


なのかもしれない。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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