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孤独死が起きたら大家さんと管理会社は何をする? 賃貸住宅で最初に確認したい7つのこと

花輪隆俊

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テーマ:特殊清掃

第二弾

「管理しているアパートで孤独死が起きました。まず何をすればよいですか?」
全花連には、このような緊急の相談が寄せられます。
孤独死が発生すると、大家さんや管理会社は早く部屋を片づけ、次の入居者を募集したいと考えます。
しかし、対応を急ぐあまり、室内の家財を勝手に処分したり、十分な記録を残さずに清掃を始めたりすると、後から相続人や保険会社とのトラブルにつながる可能性があります。
孤独死が起きた直後に大切なのは、すぐに片づけることではありません。
まず状況を確認し、誰に連絡し、誰の権限で手続きを進めるのかを整理することです。
今回は、賃貸住宅で孤独死が発生した場合に、大家さんと管理会社が最初に確認したい7つのことを、順番に説明します。
安否が分からない場合は自分だけで入室しない
入居者と連絡が取れない。
郵便物がたまっている。
新聞が何日分も残っている。
室内から異臭がする。
このような場合でも、入居者が亡くなっていると決まったわけではありません。
病気やけがで動けなくなっている可能性もあります。
緊急性がある場合は、警察や消防などへ連絡し、その指示に従ってください。
大家さんや管理会社が一人で入室し、室内の物に触れることは避けます。
室内が事件や事故に関係している可能性もあるため、最初の段階では現場の状態を変えないことが大切です。
警察の確認が終わるまで室内を片づけない
室内で死亡が確認された場合、警察による現場確認が行われることがあります。
警察の確認が終わる前に、室内を清掃したり、家財を移動したりしてはいけません。
窓を開けたい。
臭いを抑えたい。
布団や汚れた物を外へ出したい。
そう思っても、まずは警察の指示を確認してください。
大家さんや管理会社が最初に行うべきことは、片づけではなく、現場へ立ち入ってよい状態になっているかを確認することです。
賃貸借契約書と関連書類を確認する
警察の確認と並行して、管理会社または大家さんは契約関係の書類を探します。
確認したい主な書類は次のとおりです。
賃貸借契約書
連帯保証契約書
家賃保証会社との契約書
入居者の家財保険証券
緊急連絡先の届出書
死後事務委任契約書
残置物の処理に関する契約書
全花連安心サービスの契約書
ここで重要なのは、亡くなった後の手続きを誰が行える契約になっているかです。
緊急連絡先が書かれていても、その人が賃貸借契約を終了させたり、室内の家財を処分したりできるとは限りません。
連帯保証人であっても、当然に残置物を自由に処分できるとは限りません。
書類に書かれている名前だけを見て判断せず、契約内容と権限を確認する必要があります。
相続人や関係者へ連絡する
入居者が亡くなると、賃借権や室内に残された家財などが相続の対象になる場合があります。
そのため、相続人の確認をしないまま、大家さんや管理会社が室内の物を捨てることは大きな危険を伴います。
まずは賃貸借契約書や緊急連絡先を確認し、ご家族や関係者へ連絡します。
ただし、連絡が取れた人が必ず相続人であるとは限りません。
また、相続人が見つかっても、相続放棄をする可能性があります。
相続人全員が相続放棄をした場合や、相続人の所在が分からない場合には、手続きが長期化することもあります。
誰に連絡すればよいか分からない場合や、権利関係の判断が難しい場合は、弁護士などの専門家へ相談してください。
室内の家財を勝手に処分しない
孤独死が起きた部屋では、次のような物が残されていることがあります。
現金
預金通帳
印鑑
保険証券
契約書
写真
手紙
貴金属
携帯電話
パソコン
思い出の品
一見すると不要品に見える物でも、ご家族や相続人にとって大切な物かもしれません。
室内の物をすべて不要品と判断し、まとめて処分することはできません。
国土交通省と法務省が策定した残置物の処理等に関するモデル契約条項でも、入居者が亡くなった後の賃貸借契約の解除と残置物の処理について、元気なうちに受任者へ委任しておく方法が示されています。
これは、孤独死が起きた後に大家さんが自由に処分できるという意味ではありません。
亡くなる前に適切な契約を結び、誰が何を行うのかを明確にしておくことが重要です。
清掃を始める前に写真と記録を残す
警察から入室が認められ、必要な権限も確認できたら、特殊清掃業者による現地調査を行います。
このとき、作業前の状態を写真と書面で記録することが重要です。
記録したい内容は次のとおりです。
入室した日時
立ち会った人
室内全体の状態
家財や残置物の量
亡くなっていた場所
床や壁の汚染範囲
臭いが確認された場所
建材の腐食や破損
貴重品や重要書類の有無
作業前の写真は、見積内容を確認するためだけのものではありません。
保険会社への事故報告、相続人への説明、作業範囲の確認、追加工事の判断にも必要になります。
全花連では、認定事業者が作成した見積書だけではなく、事故報告書と写真台帳を本部が確認します。
現場の状態と見積内容が合っているか。
本当に必要な作業なのか。
不要な工事が含まれていないか。
これらを本部で確認したうえで見積りを提示します。
特殊清掃の金額だけで業者を決めない
孤独死が発生すると、大家さんや管理会社は一日でも早く対応できる業者を探します。
しかし、電話で伝えられた金額だけで依頼先を決めるのは危険です。
孤独死現場では、残置物の撤去、汚染箇所の処理、消毒、害虫対策、洗浄、消臭、原状回復など、複数の作業が必要になる場合があります。
安い見積りで依頼しても、作業後に臭いが戻れば、別の業者へ再施工を依頼しなければなりません。
その結果、特殊清掃費用を二重に支払うことがあります。
業者を選ぶときは、次の点を確認してください。
現地を確認してから見積りを作成するか。
作業内容と金額の内訳が書かれているか。
作業前の写真台帳を作成するか。
臭いの発生源を調査するか。
床下や壁の内側まで確認できるか。
必要以上の解体やリフォームを行わないか。
作業後の臭い戻りを確認するか。
施工後に問題が起きた場合の窓口があるか。
金額だけではなく、再び人が暮らせる状態まで戻せる業者かどうかを確認することが大切です。
孤独死の臭いは窓を開けるだけでは消えません
室内の臭いが強い場合、最初に窓を開けて換気したくなるかもしれません。
しかし、孤独死現場の臭いは、室内の空気だけに存在しているわけではありません。
床、壁、天井、収納、建具、家具、エアコンなどに臭気成分が付着している場合があります。
体液などが床材の隙間から床下へ入っていることもあります。
窓を開けるだけでは、臭いの発生源はなくなりません。
換気によって共用部分や近隣へ臭いが広がる可能性もあるため、現場の状態を確認せずに窓を開け続けることは避けた方がよい場合があります。
大切なのは、臭いを一時的に外へ出すことではありません。
臭いの元がどこにあるのかを確認し、その原因へ対応することです。
オゾン脱臭機だけで作業を終えてはいけない理由
孤独死の臭いを消す方法として、オゾン脱臭機が使われることがあります。
全花連でも、現場の状態に応じてオゾン脱臭機を使用します。
しかし、床下に汚染が残っている状態や、壁や建材に臭いの原因が付着している状態で、オゾン脱臭機だけを動かしても、根本的な解決にならない場合があります。
作業直後は臭いが弱くなっても、数日後に再び臭いが戻ることがあります。
全花連の花輪式完全消臭では、最初に臭いの元を特定します。
次に、極力建材を壊さず、特許技術による薬剤施工で臭いの原因へ対応します。
最後に臭い戻りがないかを確認し、施工内容に応じて完全消臭施工証明書を発行します。
特殊清掃の目的は、機械を動かすことではありません。
もう一度、誰かが暮らせる部屋へ戻すことです。
孤独死が起きる前に準備できることがあります
孤独死が起きた後は、多くの確認と手続きが同時に必要になります。
誰が賃貸借契約を終了させるのか。
誰が残置物を整理するのか。
誰が特殊清掃を依頼するのか。
費用をどの保険で支払えるのか。
相続人と連絡が取れない場合はどうするのか。
事故が起きてからこれらを一つずつ確認すると、部屋の明け渡しまで長い時間がかかる場合があります。
だからこそ、何も起きていないうちに、亡くなった後の手続きの道筋を決めておくことが重要です。
全花連安心サービスでは、死後事務委任に関する契約を活用し、万が一の際に必要となる手続きを事前に準備します。
賃貸借契約の終了に関する手続き。
残置物の整理。
特殊清掃。
完全消臭。
原状回復。
管理会社への鍵の返却。
新しく入居する方だけではなく、すでに賃貸住宅で暮らしている方にも導入できる方法があります。
高齢者だから入居を断るのではなく、起きる可能性がある問題に備えたうえで、安心して入居してもらう。
それが、入居者、大家さん、管理会社の全員を守ることにつながります。
孤独死発生直後の確認事項まとめ
孤独死が発生した場合は、次の順番で確認します。
安否不明の場合は警察や消防へ連絡する。
警察の確認が終わるまで室内を片づけない。
賃貸借契約書、保険証券、死後事務委任契約書を確認する。
相続人、緊急連絡先、保証会社などの関係者を確認する。
残置物を処分できる権限があるか確認する。
作業前の室内を写真と書面で記録する。
現地調査を行う特殊清掃業者へ相談する。
孤独死が起きたときに最も避けたいのは、確認しないまま室内の物を処分することです。
片づけを急ぐ前に、契約、相続、保険、残置物を処理する権限を確認してください。
すでに孤独死が発生している場合は、警察の現場確認が終わった後、室内へ手を加える前に全花連へご相談ください。
事故報告、写真記録、見積り、残置物の整理、特殊清掃、完全消臭まで、必要な対応を整理します。
全花連が目指しているのは、特殊清掃を行って終わることではありません。
極力壊さず、臭いの元から対応し、もう一度誰かが安心して暮らせる部屋へ戻すことです。
特殊清掃の具体的な費用については、前回のコラム「孤独死の特殊清掃費用はいくら?全花連の1DK約32万円の実例と料金が決まる仕組み」もあわせてご覧ください。
実際に必要となる対応は、警察の判断、賃貸借契約、死後事務委任契約、相続人の有無、保険の補償内容、室内の状況などによって異なります。法律上の判断が必要な場合は、弁護士などの専門家へご相談ください。

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花輪隆俊
専門家

花輪隆俊(特殊清掃業)

一般社団法人全日本花輪式完全消臭連盟

孤独死現場の特殊清掃・残置物撤去、特許取得の花輪式完全消臭で対応。死後事務委任を備えた「全花連安心サービス」でオーナーの負担を抑え、高齢者や身寄りのない方の安心入居を支えます。

花輪隆俊プロは青森放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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