昼間の眠気、放っておいて大丈夫? 原因と対策を解説
もうすぐ始まるスポーツの祭典・パリ五輪。熱戦が繰り広げられる中、夜更かし観戦を楽しむ方も多いのではないでしょうか? しかし、注意が必要です。五輪観戦が原因で、睡眠障害を引き起こしてしまうケースも少なくありません。
■睡眠障害の原因
五輪観戦が睡眠障害を引き起こす原因は、いくつか考えられます。
1. 昼夜逆転
五輪の開催地・パリと日本の時差は7時間。時差の関係で、試合が深夜から早朝に放送される場合があります。本来であれば睡眠時間である時間に興奮しながら観戦していると、体内時計が夜型にシフトしてしまい、朝起きられなくなったり、日中の眠気が強くなったりする可能性があります。
2. 興奮とストレス
熱い戦いを目の当たりにし、選手と共に喜んだり、悔しがったりする過程で、脳が興奮状態になります。また、応援している選手が負けてしまうと、ストレスを感じてしまうことも。興奮やストレスは、寝つきを悪くしたり、睡眠中に目が覚めやすくなったりする原因となります。
3. ブルーライトの影響
テレビやスマートフォン、パソコンなどの画面から発せられるブルーライトは、睡眠を阻害するメラトニンの分泌を抑制する効果があります。特に、寝る直前に浴びるブルーライトは悪影響が大きいため、注意が必要です。
■睡眠障害を防ぐための対策
五輪観戦を楽しみながら、睡眠障害を防ぐためには、以下の点に注意することが大切です。
1. 睡眠時間を確保する
たとえ夜更かしの試合であっても、睡眠時間を削ってまで観戦するのは避けましょう。どうしても観戦したい場合は、昼寝などで睡眠時間を確保するようにしましょう。
2. 眠る前のブルーライトを避ける
眠る前の数時間は、テレビやスマートフォン、パソコンなどの使用を控えましょう。どうしても使用する場合は、ブルーライトカット眼鏡やアプリなどを活用して、ブルーライトの影響を減らしましょう。
3. リラックスできる環境を作る
眠る前は、ぬるめのお風呂に入ったり、読書をしたりして、心身をリラックスさせましょう。寝室は暗く、静かな環境を整えることも大切です。
4. 規則正しい生活を送る
五輪期間中であっても、できるだけ規則正しい生活を心がけましょう。毎日の起床・就寝時間を一定にし、日中に適度な運動をすることも効果的です。
5. 症状が続く場合は専門医に相談する
睡眠障害の症状がひどい場合は、無理せず医療機関を受診しましょう。睡眠障害専門医に相談することで、適切な治療を受けることができます。
■まとめ
五輪観戦は、普段では味わえない興奮や感動を与えてくれます。しかし、睡眠不足や睡眠障害は、心身の健康を損なうだけでなく、パフォーマンスの低下にもつながります。
今回のコラムで紹介した対策を参考に、睡眠時間を確保しながら、五輪観戦を楽しみましょう。
雨晴クリニックでは、不眠や睡眠障害の方の診療を行っています。どうぞお気軽にご相談ください。