ホスト・地下アイドル・推しへの高額課金|返金や取り消しはできるか
本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。
SNSで知り合った女性とホテルで会った際、スマートフォンで録音していたことが相手に知られ、「警察に行くか、示談にするか」と迫られた男性からのご依頼です。ご依頼者はその場で現金を支払ったうえ、残額の支払期限まで指定されていました。相手方について分かっていたのはSNS上のアカウント名だけでしたが、弁護士が窓口となって相手方の身元を確認し、受任から5日で合意書を締結しました。その経緯と、同じような状況で気をつけたい点をご紹介します。
事案の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | 四国地方にお住まいの独身男性 |
| 相手方 | SNSで知り合った女性(SNS上のアカウント名のみ判明) |
| ご相談のきっかけ | 会っていた際の録音が相手方に知られ、「警察に行くか、示談にするか」と迫られた |
| 懸念事項 | 身元の分からない相手に支払っても、本当に解決するのか分からない |
| 解決金 | 10万円(その場で支払った約5万円とは別) |
| 解決までの期間 | 受任から5日 |
その場でATMに連れて行かれ、残額の支払期限も指定された
ご依頼者は、四国地方にお住まいの独身男性です。SNSで知り合った女性に金銭を渡したうえで、ラブホテルで会いました。ご依頼者のお話では、後から事実と異なる主張をされることを心配し、スマートフォンのボイスメモで一部始終を録音していたとのことです。
ところが、ご依頼者がシャワーを浴びている間に女性がスマートフォンを確認し、録音していることが分かってしまいます。ご依頼者は録音の事実を認め、その場でデータを削除しました。
女性からは「警察に行くか、示談にするか、どうする」と迫られ、示談金として15万円を求められました。ご依頼者は財布にあった現金を渡し、さらにコンビニのATMまで付き添われて口座から引き出したお金も手渡して、合計で約5万円をその場で支払っています。残りの10万円は数日後までに電子決済で支払うよう指示され、運転免許証の写真も撮られました。
一方で、ご依頼者が相手方について知っていたのは、SNS上のアカウント名だけです。本名も住所も分からない相手から、期限までに支払わなければ警察に伝えると言われている。書面を何も交わさないまま支払って、本当にこれで終わるのか。そうした不安を抱えたご依頼者は、その日の夜のうちに当事務所へご相談くださいました。
弁護士の対応と解決までの流れ
相談当日に受任し、翌朝に受任通知を送付
ご相談を受けたその夜のうちにご依頼をお受けし、翌朝には受任通知を作成して相手方へ送付しました。受任通知は、今後の連絡窓口が弁護士になることを相手方に伝える書面です。これにより、ご依頼者が相手方と直接やり取りをしなくて済む状態を整えました。
すると同じ日の昼に、相手方から当事務所へ電話が入りました。
残額の支払いと引き換えに、身元の確認と合意書の締結を求める
弁護士は相手方の言い分を聴いたうえで、残額10万円の支払いと引き換えに合意書を締結すること、あわせて相手方の運転免許証の写しを提示することを求めました。相手方はいずれも了承し、合意書の締結は電子契約で行うことになりました。
弁護士はその日のうちに合意書案を作成し、ご依頼者と相手方の双方から内容の了承を得ています。相手方からは運転免許証の写しと振込先口座の情報が提供され、弁護士が免許証の記載内容と住所を電話で確認しました。SNS上のアカウント名しか分からなかった相手方について、本人を確認したうえで書面を取り交わせる状態が整ったことになります。
受任から5日で合意書の締結と送金を完了
週明けに電子契約で合意書を締結し、その翌日、当事務所の預り金口座を経由して相手方の口座へ解決金10万円を送金しました。相手方から指示されていた電子決済ではなく、振込の記録が残る方法をとっています。受任から合意書の締結・送金の完了までは5日で、この間、ご依頼者が相手方と直接やり取りをすることはありませんでした。
解決結果と対応のポイント
- SNS上のアカウント名しか分からなかった相手方について、運転免許証の写しで本人を確認しました。
- 解決金10万円の支払いと引き換えに合意書を締結し、解決の内容を書面で確定させました。
- 指示されていた電子決済ではなく、当事務所の預り金口座を経由して送金し、支払いの記録を残しました。
- 受任から5日で、合意書の締結と送金までを終えました。
- 当事務所が窓口となった後は、ご依頼者が相手方と直接やり取りをする必要はありませんでした。
担当弁護士からのコメント
相手の承諾を得ない録音は控えるべきです
まず前提として、相手の承諾を得ずに会話や行為を録音することは、自分の身を守るつもりであったとしても、控えるべき行為です。本件のように、録音していたこと自体が相手方の反発を招き、トラブルの発端になることがあります。
身元が分からないまま支払うことのリスク
そのうえで、本件で特に注意が必要だったのは、相手方の身元が分からないまま金銭を支払おうとしていた点です。SNS上のアカウント名しか知らない相手に支払いを済ませても、誰との間で何を解決したのかを後から示すことは難しくなります。相手方がアカウントを削除すれば、連絡を取ること自体ができなくなるおそれもあります。
一方で、ご依頼者は運転免許証を撮影されており、氏名も住所も相手方に知られている状態でした。こうした情報の偏りがあるまま支払いに応じることは、ご依頼者にとってリスクの大きい選択だったといえます。
解決金を支払う場合には、相手方の身分証明書の提示を受けて本人を確認し、合意書を取り交わしたうえで、記録の残る方法で送金することが大切です。本件では、受任の翌日に相手方から連絡があり、身分証明書の提示と合意書の締結にも応じてもらえたことで、短い期間での解決につながりました。
示談の話が出たら、金額や期限を約束する前にご相談を
「警察に行くか示談か」と迫られ、その場でATMまで連れて行かれるような状況では、落ち着いて判断することは容易ではありません。示談の話が出た段階で、金額や期限を約束する前に、弁護士への相談を検討していただければと思います。
当事者同士のやり取りでは、相手方のペースで話が進みやすくなります。弁護士が窓口となることで、ご本人が相手方と直接向き合わずに、相手方の身元を確認したうえで書面による解決を目指せる場合があります。SNSで知り合った相手とのトラブルで支払いを求められている方は、一人で抱え込まず、早めにご相談ください。
同じような状況でも、経緯や残っている記録によって取れる手段は変わります。どこから手をつければよいか判断がつかない段階でも、事実を整理するところからご一緒できます。
当事務所では、電話・メール・LINEのうちご希望の方法でご相談をお受けしています。ご都合のよい手段をお選びください。
早い段階でご相談いただくほど、選べる手立ては多く残ります。迷っている段階でも、まずはお気軽にお声がけください。


