既婚を隠されて妊娠|貞操権侵害の慰謝料はいくら請求できる
交際を解消したいと伝えたところ、相手がこれを受け入れず、連絡が続くようになった。やがて勤務先にまで話が及び、婚約を一方的に破棄されたとして慰謝料を請求すると言われている――。今回は、そのような状況でご相談いただき、弁護士が窓口となって依頼者ご本人への直接の連絡を止め、金銭のお支払いなく解決に至った事案をご紹介します。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | Aさん(30代男性・会社員) |
| 交際のきっかけ | マッチングアプリで知り合い、約半年間交際 |
| 相手方の言い分 | 婚約を一方的に破棄されたとして慰謝料を請求 |
| ご相談の背景 | 連絡が続き、相手の親族から勤務先にも連絡があったため |
| 解決までの期間 | ご依頼から約1ヶ月 |
ご相談までの経緯
依頼者は、会社員として働く男性です。マッチングアプリを通じて知り合った相手と半年ほど交際していましたが、やり取りを重ねる中で気持ちの負担が大きくなり、関係を解消したいと考えるようになりました。
依頼者が解消の意思を伝えても相手はこれを受け入れず、電話やメッセージでの連絡が続きました。一部の連絡手段を遮断しても、別の連絡先を通じて連絡が届くことがあり、依頼者は日常生活の面でも影響を感じるようになっていました。
さらに相手からは、予定していた旅行のキャンセル料や衣類代金の負担、直接会っての謝罪を求められ、応じなければ婚約を一方的に破棄されたとして慰謝料を請求する意向を示されました。加えて、相手の親族が依頼者の勤務先に連絡を取る事態も生じ、仕事にも影響しかねない状況となったため、依頼者はご自身での対応に限界を感じ、当事務所にご相談くださいました。ご相談の当日にご依頼をいただいています。
弁護士の対応と交渉の経緯
担当弁護士は、ご依頼をいただいた当日のうちに相手方へ電話で受任を伝え、あわせて受任通知書を送付しました。依頼者には相手方との連絡手段をすべて遮断していただき、以後の連絡はすべて当事務所が窓口となる体制を整えました。
相手方からは当事務所へ連絡が続きましたが、担当弁護士は、要望があれば代理人を通すこと、依頼者本人への直接の接触は控えていただきたいこと、対応の仕方によってはストーカー規制法などの問題になり得ることを、その都度説明しました。
私物の返還や合鍵の受け渡しについても当事務所が間に入って手順を調整し、後日「入っていなかった」といった行き違いが生じないよう、荷物を梱包する様子を動画で残しておくことなど、実務上の留意点もあわせてお伝えしています。
勤務先への連絡については、担当弁護士が相手方の親族と直接やり取りを行い、依頼者本人に会わせることはできないこと、伝えたいことがあれば代理人宛てにご連絡いただきたいことを説明しました。これにより、勤務先を通じた接触は見られなくなりました。
婚約破棄を理由とする慰謝料請求については、法的な根拠が示されない請求には応じられないこと、請求される場合は法的な手続によっていただく必要があることを回答しました。早期の解決を目指して解決金の提示も検討しましたが、双方の意向がまとまらず、最終的に依頼者が金銭を支払うことはありませんでした。
解決の結果
- 依頼者への直接の連絡が落ち着き、
- 婚約破棄を理由とする請求について、金銭の支払いなく解決に至った。
- 勤務先への接触が見られなくなり、仕事への影響を抑えられた。
- ご依頼から約1ヶ月で終結した。
担当弁護士からのコメント
婚約破棄の慰謝料は当然に認められるものではない
婚約破棄を理由とする慰謝料請求は、そもそも婚約が成立していたと評価できるか、正当な理由のない破棄といえるかによって判断が分かれ、請求すれば必ず認められるというものではありません。交際関係を解消すること自体は本来自由であり、解消したという一事のみで賠償の義務が生じるわけではないことが多いといえます。
連絡が続く状況こそ、早めのご相談を
もっとも、実際にお困りになるのは、法的な当否そのものよりも、連絡が続く、勤務先にまで話が及ぶといった生活面での負担であることが少なくありません。弁護士が代理人として窓口を引き受けることで、直接のやり取りを止め、落ち着いて状況を整理できるようになる場合があります。相手方の勤務先や家族への接触は、その態様によっては問題となり得るため、当事者間でのやり取りが続く前に、早めに弁護士へご相談いただくことをおすすめします。
交際解消をめぐるトラブルにお困りの方へ
弁護士法人若井綜合法律事務所では、男女間のトラブルに関するご相談を池袋と新橋の事務所でお受けしています。交際解消後の連絡が続いてお困りの方、婚約破棄を理由に金銭を請求されている方、いずれの立場からのご相談も承っております。
お一人で抱え込まず、状況が深刻になる前に、お早めに当事務所までご相談ください。


