【ストーカートラブル】スマホや共有サービスから居場所が漏れている|位置情報以外の経路を止める
勤務先の元同僚から、退職後も長期間にわたって連絡や接触が続き、最終的には匿名の手紙や無言電話といったつきまとい行為に発展してしまうケースがあります。今回は、元同僚からのつきまとい行為に悩まれていた依頼者様が、弁護士の介入によって解決金100万円の支払を受け、解決に至った事案をご紹介します。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 依頼者 | Aさん(女性・30代) |
| 相手方 | 勤務先の元同僚だったBさん |
| トラブルの内容 | Bさんの退職後も連絡が続き、匿名の手紙や無言電話などのつきまとい行為に発展した |
| 弁護士が行ったこと | Bさんへの通知・警告、損害賠償請求の交渉 |
| 解決結果 | 解決金100万円の支払を受け、接触禁止等を定めた合意書を取り交わして終件 |
ご相談に至るまでの経緯
Aさんは、勤務先の同僚であったBさんから、業務外の話題で個人的な連絡を受けるようになりました。Bさんの好意は感じていたものの、同僚という関係もあり、Aさんはしばらくの間、これを受け流していました。
その後Bさんは退職しましたが、退職後も月に1回程度のペースで、Aさんを褒めるような内容のメールが数年間にわたって続いたとのことです。あまりにも連絡が続くため、Aさんは一度Bさんと食事に行きましたが、その際にBさんから写真を撮影されたり、体に触れられたりすることがありました。
Aさんはこれを機に、これ以上連絡をしないよう伝えるメールをBさんへ送りました。しばらくは連絡が止みましたが、その後、匿名の手紙が自宅や勤務先に届くようになり、携帯電話や勤務先に非通知の無言電話がかかってくるようになりました。
差出人や発信者は明らかではありませんでしたが、Aさんに心当たりがあったのはBさんのみであったため、同僚の協力を得てBさんに事実確認をしたところ、Bさんは手紙の送付や無言電話について認めました。
Aさんは同僚を通じてBさんに誓約書の作成を求め、これを受け取りましたが、誓約書の提出後も携帯電話や勤務先への無言電話は続きました。Aさんは精神的に不安定な状態となり、弊所へご相談にいらっしゃいました。
弁護士の対応と解決への流れ
弊所では、まずAさんからこれまでの経緯を時系列で伺いました。食事に行ったことはあるものの、Aさんの側からBさんに好意を示したことはなく、金品や食事の申し出も断っていたとのことでした。Aさんが持参した手紙の内容や、Bさんが作成した誓約書は、それまでのつきまとい行為の裏付けとなるものでした。
弊所からは、まず身の安全を確保することが重要である旨をお伝えし、証拠となる資料を持参のうえ、最寄りの警察署へ被害相談に行くようご案内しました。もっとも、手紙の内容だけでは具体的な害悪の告知とまでは言えず、刑事事件としての対応は難しいとの回答であったため、弊所において対応をお引き受けすることになりました。
弊所はBさんに対し、Aさんの代理人に就任したこと、Aさんやその関係先へ連絡をしないこと、誓約書の提出後も無言電話が続いていること、この件について警察へ被害相談をしていることなどを書面で伝え、心当たりがあれば弊所へ連絡するよう申し入れました。
ほどなくしてBさんから連絡があり、Bさんは誓約書を提出した後も無言電話をかけてしまったことを認めました。弊所からは、Aさんが長期間にわたり強い不安を感じ続けたこと、対応のために時間や費用の負担が生じていることを説明し、損害賠償を請求する旨を伝えました。
その後の話し合いにより、Bさんから解決金として100万円の支払を受けることで合意し、接触禁止などの条項を盛り込んだ合意書を取り交わしました。約束の期日通りに支払があったことから、本件は終件となりました。
解決結果と弁護士のコメント
弊所では、これまでにもストーカー行為の被害に関するご相談・ご依頼を数多くお受けしてきました。元交際相手や元配偶者など、個人的な関係にあった相手からの被害が比較的多い一方、本件のように職場での関係を通じて被害に発展するケースや、インターネットを通じて知り合った相手から被害を受けるケースもございます。
ストーカー行為の被害を受けた場合には、まず最寄りの警察署へ被害相談に行くことをおすすめします。過去に重大なストーカー被害事件があったことを踏まえ、警察は他の事件と比較して早い段階から介入してくれる傾向にあります。被害の実態がある程度証拠から把握できる事案では、犯罪の未然防止という観点から、相手方へ連絡を入れてくれる場合もあります。
もっとも、本件のように警察による対応が難しいと言われる場合もございます。そのような場合でも、ご自身で相手方に対応することは避けていただきたいと思います。つきまとい行為に及ぶ相手方は、こちらの意図が正しく伝わっていないと考えたり、周囲が自分を邪魔していると考えたりすることがあり、直接のリアクションによって事態がかえって複雑化するおそれがあります。
弁護士が介入すれば、相手方と直接の接点を持たずに、つきまとい行為をやめるよう申し入れることができるほか、行為が続く場合には警察への対応要請を含めた警告も可能です。また、警察へ継続的に情報提供を行いながら連携をとることや、相手方の言い分を聞きつつ、金銭関係の清算や物の返還といった民事上の問題についても代理人として対応することができます。
同種のトラブルでお悩みの方へ
元交際相手や元同僚など、身近な関係にあった相手からのつきまとい行為は、証拠が乏しく、警察に相談しても対応が難しいと言われてしまうことがあります。そのような場合でも、弁護士が介入することで、相手方に対する牽制や損害賠償請求など、状況の改善につながる対応をとれることがあります。ご自身の状況について、まずはお気軽に弊所までご相談ください。


