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出版権の存続期間

鈴木康介

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テーマ:著作権

プロシード国際特許商標事務所の弁理士の鈴木康介です。

出版社などと出版権の契約をした場合、いつまで出版権が存続するのでしょうか?

原則としては、出版権を設定する際に存続期間を決めることになります(著作権法83条1項)。

契約時に期間を定めていない場合には、出版権を設定してから最初の出版行為があった日から
3年を経過すると消滅します(同83条2項)。

この最初の出版行為があった日は、書籍の奥付に書かれている発行日ではなく、
実際に市場に流通した日です。

また、地域によって実際に発売された日が異なった場合には、
一番早い日が該当します。

ただ、この3年という期間は長いかもしれません。
例えば、株式会社トーハンの書店経営をお考えのお客様へを見ると、
普通委託では105日、常備寄託でも1年です。

1年もあれば、その出版社で売れているかどうかは十分わかります。
ラノベなどですと、最初の数週間で決まるとも言われています。

仮に、最初の出版社で売れず、他の出版社に乗り換えたいと思った時でも、
出版権が残っているため、3年間待つケースもあるようです。

ただ、契約時に売れない可能性もあるので、
出版権を1年で。。。とはなかなか言えないと思います。

存続期間について設定行為に定めがない場合の存続期間が
もう少し短くなると良いのではないかと考えています。

参考:著作権法コンメンタール 改訂版 小倉秀夫・金井重彦 第一法規 2020年
   書店経営をお考えのお客様へ(株式会社トーハン)

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お読み頂きありがとうございました。
弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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鈴木康介
専門家

鈴木康介(弁理士)

プロシード国際特許商標事務所

国際特許事務所での業務を通じて、実践的な知識とネットワークを培ってきました。また、中国人と国際結婚したため、現地の生活習慣などを経験を通じて理解しています。

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