日本の意匠の概況
プロシード国際特許商標事務所の弁理士の鈴木康介です。
ナポレオンといえば、軍事の天才というイメージもありますが、
法律の分野でも色々と残しています。
その一つとして、ナポレオン法典というものを作っています。
これは、民法、民事訴訟法、商法、刑法、刑事訴訟に関する法典で、
全部で、2281条の民法典です。
契約の自由や、私有財産権の不可侵なども
規定されているそうです。
フランス近代法の基礎となっていますし、
我が国をはじめ多くの国に影響を与えたものです。
さらに、ナポレオンは、意匠制度にも影響を与えています。
1711年10月25日にフランスのリヨンの執政官が絹織物業界における
図案の保護に関する命令が意匠に関する保護の法制度の始まりと考えられています。
このリヨンの保護に関する命令は、1787年にフランス全土に広まりました。
ところが、フランス革命(1789年〜1799年)によって、
この命令は廃止されてしまいました。
しかし、リヨンの繊維業者達の熱意によって、
1806年にナポレオンが、意匠を保護する法律を制定しました。
この法律によると、意匠を密封して工業審理会
(商工会議所と工業裁判所とを結合させたようなもの)に
寄託することで保護されるというものでした。
初期は、リヨンだけの法律でしたが、
徐々に地域や品目が拡大され、フランス全土に広がりました。
日本もフランスの制度の影響を受け、
意匠を特許庁に出願するという制度になっています。
参考 意匠(オンデマンド版) 高田忠 有斐閣 2000年
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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