NHKのサイトにコメントが載りました。
プロシード国際特許商標事務所の弁理士の鈴木康介です。
知財分野において、日本の国際的な存在感を上げる方法としては、
1。日本のビジネス市場価値を高める。
アメリカ、欧州、中国に出願する理由としては、
そこのビジネスの市場が大きいという点が挙げられます。
特に、中国はコロナ禍にもかかわらず、
経済成長を続けており、そこで安全にビジネスをするためには、
知財による保護が重要になってきます。
2。自社が知財を侵害したときのリスクが高い
これはアメリカが当てはまります。
アメリカの場合ですと、侵害訴訟を起こされた場合、
多額の損害賠償が請求される可能性があります。
アメリカでは、特許侵害で1000億円以上の損害賠償が認められたことがあります。
日本の最大額は、84億円(のちに、特許権が無効になってしまいました)でしたので、
桁が違います。
また、近年、中国でも日本企業が被告となるケースが増えてきていますので、
訴訟に対応するために出願が必要になってきています。
3。自社の模倣品が発生しやすい。
中国や韓国などは模倣品による被害を受ける可能性が高い国ですので、
その自衛のために出願が必要になります。
このように、出願する国を決めるときには、
1。ビジネス上の観点、2。他社権利侵害の観点、3。模倣品対策の観点
の3つから決めます。
日本は、ビジネス上の観点からは、世界3位のマーケットのため、
ある一定数の出願はあります。
ただし、人口動態を見ると、今後成長が鈍化する判断される可能性が高いです。
また、日本で侵害したとしても損害賠償額がアメリカと比べると低額ですし、
日本は模倣品発生の頻度が他国と比べた場合に、ものすごく高いというわけではありません。
このため、他の国から見た場合には、日本出願の優先度が下がりつつあります。
一部の国では、損害賠償請求の認容額を上昇するような法改正を行い、
自国への出願を増やすような政策を取っています。
個人的には、日本政府には、損害賠償額の上昇よりは、
ビジネスの市場としての魅力を高めてほしいと思います。
例えば、発明を行う人や、ビジネスを起こす人の数を増やすために、
少子化問題に取り組んでもらいたいです。
今、自民党で山田議員などで検討している子ども庁には期待しています。
また、国全体の力の底上げのために、公立学校での教育力の向上や、
起業しやすい環境を整えてほしいと願っています。
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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