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非難とパロディー

鈴木康介

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テーマ:著作権

プロシード国際特許商標事務所の弁理士の鈴木康介です。

パロディって難しいですよね。

ある人に対する批判をするために、その人の写真を使って暴言を言わせた
パロディポスターを作ることは著作権侵害になるでしょうか?
それともパロディとして許されるでしょうか?

日本の著作権法上にはパロディの規定もないですし、米国の著作権法と違ってフェアユースの規定もありません。

以下のような流れで判断されます。

大抵の場合、写真は著作物性が認められます。

次に、元の写真と、パロディーポスターを比較して、複製権や翻案権侵害をしていないか判断します。

さらに、引用の要件を満たしているか判断します。

引用の要件は、「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、
その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上
正当な範囲内で行われるものでなければならない。」と規定されています(著作権法32条)。

例えば、ある宗教団体のトップの写真を使った批判ビラの事件では、
「社会通念に照らして正当な範囲内の利用であると解することはできず、
 また、このような態様で引用して利用することが公正な慣行に合致すると解することもできない。」
と判断されました。

これは、基本的に絵本でも同じです。

絵本の一部分を印刷して、非難するようなポスターを作った場合、
日本国内法では著作権侵害(複製権・翻案権・同一性保持権)に該当する可能性が高いです。

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お読み頂きありがとうございました。
弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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専門家

鈴木康介(弁理士)

プロシード国際特許商標事務所

国際特許事務所での業務を通じて、実践的な知識とネットワークを培ってきました。また、中国人と国際結婚したため、現地の生活習慣などを経験を通じて理解しています。

鈴木康介プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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