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コラム
ルールに従う日本人は標準化が苦手?
2020年9月20日
プロシード国際特許商標事務所の弁理士の鈴木康介です。
菅内閣が発足し、デジタル庁が作られ、地方自治体などのシステムを標準化するなどの話がでています。
この標準化、知財の世界でも重要です。
自社の持っている特許をいかに標準に取り込むかによって、業界をリードしたり、
自社の利益を増大することができます。
しかし、日本はこの標準化の分野が弱いです。
何回か企業の知財部に勤めている友人達と話したことがありますが、
多くの人がどんな標準になろうとも、自社は対応できるから、
どんな標準になろうとも問題ない。と思っているようでした。
自社に有利な標準を作るのではなく、
作られた標準の中で全力を尽くすという思考のようでした。
これは、日本人の文化かもしれません。
昔、冬季オリンピックのスキージャンプで日本人が上位だった時期がありましたが、
スキー板のルールが変更されてから前ほど勝てなくなりました。
この変更の時も日本側の代表者は抗議せず従ったそうです。
我々はルールに従うべきであるという教育を受けています。
この教育のおかげで、日本は安全で平和で品質の良い製品を作り出すことが
できていると思います。
ただ、一方でルールを疑ったり、自分の都合の良いようにルールを改変するという
経験を積むことがあまりできないまま成長していると思います。
ルールを守ることは日本人の良い特性だとは思います。
しかし、標準化の分野は、自社や日本にとって都合の良いルールを作る意識を
持った方が良いと考えます。
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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