研究者が企業と契約を結ぶ前には専門家の助言を受けたほうが良いと思います。
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
本日、IBMが顔認識事業を終了するというニュースがありました。人々の監視につながり、基本的な人権を侵害する可能性があるからです。
その一方で、中国では顔認識システムが実装されつつあります。
例えば、昨年、私がテンセントに見学に行った際には、室内の入室管理が顔認証によって行われていました。
特許庁の特許技術動向調査 AIを用いた画像処理によれば、中国は2015年以降出願件数が急増しています。
日米欧中韓への出願についてのファミリー件数の比率が中国籍が60.5%、米国籍が19.1%、日本籍が7.2%となっています。
中国国内では、中国籍の出願が約90%に及んでいます。
また、2016年以降は、中国籍による論文発表数も急増しています。
なお、画像処理システム(AI技術を用いていないものも含む)の市場は拡大傾向です。
顔認識システムは画像処理分野の一部にしかすぎないとはいえ、IBMが顔認識システムから事業撤退することによって、より中国企業のシェアが上がっていく可能性が高いと考えます。
参考:令和元年度特許出願技術動向調査AIを用いた画像処理
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