中国ビジネス情報の入手法
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
日本では、意匠権を登録していなくても、日本国内で販売3年以内などという不正競争防止法※1の要件を満たせれば、保護されます。
しかし、中国では外観設計専利(日本の意匠権のようなもの)を取得していないと、物品の外観は殆ど保護を受けることができません。
ただ、外観設計専利を取得していない物品の外観の保護は、意匠権のほかに、理論上では以下の方法で保護されることも可能性があります。
1.当該物品の外観が、図案や特殊なデザインなどから構成される場合、著作権で保護される場合があります。
2.当該物品が周知で、「反不正当競争法」(日本における不正競争防止法)第5条(2)に規定する有名商品の要件を満たせば、「反不正当競争法」が適用される場合があります。
同法を適用するためには、権利者は自社の商品が既に周知であることと、模倣者の悪意(不正競争)を立証しなければなりません。
このように、未登録意匠に対して、上記1、2のように著作権や「反不正当競争法」を適用して保護を求めることが行われているようです。
ただし、保護が認められるためには、日本以上にハードルが高いようです。
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<参考>
※1 不正競争防止法
2条1項3号
「他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為」
2条4項
「この法律において「商品の形態」とは、需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができる商品の外部及び内部の形状並びにその形状に結合した模様、色彩、光沢及び質感をいう。」
2条5項
「この法律において「模倣する」とは、他人の商品の形態に依拠して、これと実質的に同一の形態の商品を作り出すことをいう。」
19条5項
「第二条第一項第三号に掲げる不正競争 次のいずれかに掲げる行為
イ 日本国内において最初に販売された日から起算して三年を経過した商品について、その商品の形態を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為
ロ 他人の商品の形態を模倣した商品を譲り受けた者(その譲り受けた時にその商品が他人の商品の形態を模倣した商品であることを知らず、かつ、知らないことにつき重大な過失がない者に限る。)がその商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為」
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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