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寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(てらだあつし) / 行政書士

寺田淳行政書士事務所

コラム

シニアの副業を考える

2022年8月3日

テーマ:新橋事務所日記

コラムカテゴリ:ビジネス


【今日のポイント】

 最近は、例えば定年退職後の第二の仕事を見据えて、
在職中に週末だけ副業としてお試し起業するケースや、会社の規定に従って
終業後に別の仕事に従事する「複業」という仕事の仕方が話題になります。

 今日の話題はこのような本格的な第二の仕事についてではなく、
あくまでも小遣い程度、昼飯代程度を稼ぐような副業を採り上げています。

【資格を活かした副業】

 シニアがすぐに取り組める副業となれば、
多くはシルバー人材センターでの案内にあるような業務が該当します。

 その中でも小遣い稼ぎ程度とはいえ、
資格があればそれなりの収入が期待出来るものに、書道やペン習字があります。

 今やパソコンがあれば、どんな書体でもサイズでも一発で作成できる中、
未だに各種の賞状(感謝状や表彰状等)の文字入れの依頼や、
祝儀袋の氏名の代筆は直筆でという需要が少なくないようです。

 他にも簿記の資格や、会社員時代の経理業務経験を活かした
地元の中小企業や町内会の会計処理を担う仕事に就くケースもあります。

【趣味を活かした副業】

 公的な資格でなくとも、趣味を活用しての副業もあります。

 よく耳にするには、写真撮影、ビデオ撮影等の依頼です。
趣味が高じて玄人はだしの腕前と言った方が、週末に各種イベントや子供の運動会等の
撮影を依頼されて現地に出向くといったものからスタジオを借りてPV製作といった
まさにプロ並みの仕事としている強者もいるようです。

 レアなケースでは、
私も経験がある「プラモデル製作代行」も十分副業として成立します。
単純に取説通りに組み上げるだけの依頼から、実物そっくりの塗装までの依頼や、
年代ごとの変遷をカスタマイズで製作と言ったそれなりのスキルと知識を求められる
依頼まで様々でした。 当然1,000円台から10万円台まで報酬はピンキリでした。

 他にも、遺跡の発掘調査補助、地元の史跡案内や知る人ぞ知る名所案内など、
やはり趣味が高じての仕事があります。

 但し当然ですが、それなりの経験や専門知識が問われる仕事ですし、
勝手に出来るものでもありません、自治体やシルバー人材センターでの
人材募集などの情報収集から始める事になるでしょう。

 多くの場合、「こんな趣味ではおカネにならない」と
当の本人が勝手に決めつけてしまい、副業の選択肢に加えないようですが、
どんな趣味や特技が他人や社会で受け入れられるかは未知数です。

【社会との接点を重視したい副業】

 シニアの場合、最も重視する考えのひとつが社会との接点を持ち続ける、
という理由から仕事に就くというものがあります。

 この場合報酬額の多寡は最優先項目ではなく、
ある意味孤独の防止、ボケ防止を考えての副業という選択です。

 多くの場合、出来高制や歩合制が主流となっているようです。

 具体的な業務としては、
障子や網戸の張替え(公民館や公的施設から一般家庭まで)
家事の代行(料理、洗濯、掃除など)があります。
 
 他にも、ポスター張りやポスティング等の仕事や
公園や団地の除草作業や伐採の手伝い、
駐車場の管理や清掃作業、
中にはペットの散歩の代行といった業務があります。

 どちらかと言えば、体を動かして、人と交わることが
好きという方に向いている仕事と言えるでしょう。

【レアな副業】

 最後に紹介するのは、非常にレアな種類の副業です。

 まずは、映画のエキストラ役、事前に事務所の登録が必要なようですが、
テレビや映画、再現ドラマ等で通行人等の役を演じるものです。

 過去に一人だけこの仕事を長期にわたり続けていた方がおり、
外見は、まあ全く普通のおっさんですが、それが良かったのか?
過去には2年で10本以上の映画に出演したとのことでした!
肝心の報酬は明かしませんでしたが、5千円以下だったことは確実なようでした。

 最近はあまり聞かなくなりましたが、
親族の代役という仕事もありました。
披露宴の際に親族が少なすぎるので、バランスをとる為に代役になる。
墓参時の親族代行として、田舎の墓参りや清掃を請け負うなどです。

 上記の仕事の場合、圧倒的にシニア男性が主流とのことでした。
それなりの演技力?と、人前に出たがりの性格ならば、適職かもしれませんね。



 同じ様に、以前はよく目にしたものに、
開店待ちの行列代行というものもありました。
 
 新台入れ替え直後のパチンコ店に複数の代役が行列に並び、
早い者勝ちで台を占有するケースに始まり、
その後は最新ゲームやパソコンソフトの発売日前日から店前に
徹夜で並んで初日に確実に新製品を確保するための代役など、
本人からすれば、多少の出費は厭わないといった方が依頼先でした。

 中には、新規オープンの飲食店が「やらせで」
行列を依頼して、いかにも人気店と言った雰囲気を見せつけるなど、
本来とはまた異なる意味での需要もあったようです。

 この手の仕事は、体力に自信があり、時間が有り余っているシニア層には
うってつけの仕事だったかもしれませんね。
 

 以上、あくまでも「暇つぶし」「昼飯代程度を稼ぎたい」という前提で
副業を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

この記事を書いたプロ

寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(寺田淳行政書士事務所)

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