会社の成長の秘訣は「社員を大切にすること」―ハーレー社労士が伝える成功への道
目に見えないけれど大切な仕事
社労士登録30年、会社設立15年を迎えて
会社の中で起きる「人」に関する問題は、普段は見えにくいものです。
就業規則が整っていること。
雇用契約書がきちんと作られていること。
給与計算や社会保険の手続きが、期限どおり進んでいること。
社員とのトラブルが大きくなる前に、記録や手順が整っていること。
どれも、うまく回っているときは目立ちません。
でも、ひとたび問題が起きると、その大切さが急に表に出てきます。
2025年、私は社労士登録から30年を迎えました。
そして2026年2月、日本経営サポート株式会社は設立15年を迎えました。
30年。
そして15年。
こうして数字にしてみると、ずいぶん長く続けてきたなと思います。
もちろん、順調なことばかりではありませんでした。
会社員として働いていた時期もありました。
勤務先に所属する形で社労士登録をしていた時期もありました。
独立してからも、迷うことや、思うようにいかないことは何度もありました。
それでも、ここまで続けてきました。
社労士の仕事は、派手な仕事ではありません。
でも、会社の中で働く人に関わる、欠かせない仕事だと思っています。
今回は少しだけ、私がこの仕事を続けてきた理由を書いてみたいと思います。
最初から独立を考えていたわけではありません
私が社労士として登録したのは、平成7年、1995年です。
ただ、そのときから独立していたわけではありません。
当時は会社員として働きながら、勤務先に所属する形で社労士登録をしていました。
大学を卒業して、富士通グループの会社に入社し、人事・採用を担当しました。
毎年30人から40人ほどの新卒採用を、ほぼ一人で担当していました。
朝8時から夜10時頃まで働くこともありました。
今振り返ると、かなりハードです。
ただ、当時はそれが当たり前だと思っていました。
学生と会い、会社を説明し、面接をし、内定者と関わる。
人の人生の節目に関わる仕事でもあり、やりがいもありました。
この頃の経験は、今の仕事の土台になっています。
採用は、単に人を集める仕事ではありません。
会社がどんな人と一緒に働きたいのか。
その人が会社でどのように成長していくのか。
会社と人の接点を考える仕事です。
今でも、採用や定着の相談を受けると、この頃の経験を思い出すことがあります。
バブル崩壊で、仕事の中身が変わった
その後、バブルが崩壊しました。
新卒採用の人数は減り、私の仕事も少しずつ変わっていきました。
採用中心だった仕事から、人事制度の見直し、評価制度の整備、社内の仕組みづくりへ。
人を採る仕事から、人が働き続けるための仕組みを考える仕事へ変わっていきました。
その頃です。
「何か専門性を身につけたい」
そう思うようになりました。
そこで出会ったのが、社会保険労務士という資格でした。
1回目の試験は不合格でした。
当時は記述式の問題もあり、合格率も7%台。
簡単な試験ではありませんでした。
2回目は、かなり本気で取り組みました。
昼休みも勉強しました。
模試でも上位に入るようになりました。
職場の後輩から、
「桐生さん、ずっと勉強していましたね」
と言われたことを、今でも覚えています。
1994年に合格し、翌年に社労士登録。
ただ、その時点では、将来独立するとは思っていませんでした。
でも、あのとき自分の将来に目を向けたことが、今につながっています。
社労士の仕事は、意外と知られていない
開業して間もない頃、高校生にいろいろな職業を紹介するイベントに参加したことがあります。
そのとき、社労士という仕事を知っている生徒は、ほとんどいませんでした。
「何をする仕事ですか?」
「税理士とは違うんですか?」
「会社の中で何をしているんですか?」
そんな反応でした。
無理もありません。
高校生にとって、社会保険や労務管理は、まだ身近なものではありません。
そこで私は、できるだけわかりやすく話しました。
会社には、人に関するいろいろな問題があること。
採用、給与、社会保険、就業規則、労働時間、退職、休職、ハラスメント。
社労士は、そうした会社の「人」に関する仕組みを整えたり、問題が起きたときに整理したりする仕事であること。
その話を聞いた一人の生徒が、こんな感想を書いてくれました。
「今の自分には身近じゃないけど、大切な仕事ですね」
この言葉は、今でも心に残っています。
本当に、その通りだと思ったからです。
労務管理は、うまく回っているときほど目立たない
社労士の仕事は、普段はあまり目立ちません。
就業規則が整っていること。
雇用契約書がきちんと作られていること。
給与計算が正しく行われていること。
社会保険や労働保険の手続きが期限どおり進んでいること。
社員とのトラブルが大きくなる前に、記録や手順が整っていること。
どれも、うまく回っているときは目立ちません。
でも、問題が起きると、その大切さが一気に表に出てきます。
たとえば、
「残業代の計算が違っていた」
「退職した社員から未払い賃金を請求された」
「休職者への対応をどうすればよいかわからない」
「社員からハラスメントの相談があった」
「雇用契約書と実際の働き方がズレていた」
こうした問題は、突然起きたように見えることがあります。
でも実際には、前から小さなズレが積み重なっていることが少なくありません。
ルールが古いままだった。
説明が足りなかった。
記録が残っていなかった。
管理職が一人で抱え込んでいた。
社長の考えが、社員にうまく伝わっていなかった。
こうしたズレを、早めに整理する。
会社のルールを見直す。
社長や管理職の考えを、社員に伝わる形に整える。
これが、私の仕事の大事な部分だと思っています。
会社を設立して15年。自分も経営者として歩んできました
2026年2月、日本経営サポート株式会社は設立15年を迎えました。
社労士として30年。
そして会社として15年。
この15年は、専門家としてだけでなく、私自身も経営者として歩んできた時間です。
会社を続けるというのは、簡単なことではありません。
仕事が重なる時期もあります。
人のことで悩むこともあります。
お客様への説明に悩むこともあります。
自分の判断がこれでよかったのかと、後から考えることもあります。
経営者の方が、
「社員にどう伝えたらいいか」
「どこまで厳しく言ってよいのか」
「会社として、どう判断すべきか」
「法律はわかるけれど、現場ではどう進めればよいのか」
と迷う気持ちは、私自身もよくわかります。
だからこそ、私はできるだけ、話をよく聞くようにしています。
「法律上はこうです」
それだけで終わらせるのではなく、
「では、この会社ではどう進めるのが現実的か」
を一緒に考える。
この姿勢は、これからも大事にしていきたいと思っています。
続けてきたから、見えるものがある
長く仕事をしていると、見えてくるものがあります。
労務管理は、正解を押しつける仕事ではありません。
もちろん、法律は外せません。
就業規則も、手続きも、記録も、期限も重要です。
でも、現場ではそれだけでは解決しないこともあります。
社長の思いがあります。
社員の事情があります。
管理職の迷いがあります。
会社の歴史や、人間関係もあります。
問題社員対応、休職者対応、ハラスメント相談、退職時のトラブルなどでは、すぐに白黒をつけようとすると、かえってこじれることがあります。
何が起きているのか。
どこでズレているのか。
会社として守るべき線はどこか。
社員にどう伝えるのがよいか。
次に同じことを起こさないために、何を整えるか。
そうやって一つずつ整理していく。
これが、私が続けてきた仕事です。
会社の「人」に関する問題を、整理する
社労士の仕事は、華やかな仕事ではありません。
会社の仕組みを整える。
問題が大きくなる前に、早めに手を打つ。
社長と社員の認識のズレをほどく。
管理職が一人で抱え込まないように、対応の道筋を作る。
そういう仕事です。
表に出ることは少ないかもしれません。
でも、会社が長く続いていくためには、軽く見られない部分です。
人も、組織も、いきなり強くなるわけではありません。
日々の確認や、地道な見直しの積み重ねで、安定していきます。
私自身もそうでした。
社労士登録から30年。
会社設立から15年。
焦らず、立ち止まりながら、また一歩進む。
その繰り返しで、ここまで来ました。
最後に
2025年、社労士登録30年。
2026年2月、会社設立15年。
どちらも、私にとって大きな節目です。
ただ、何かを達成したというより、
「これからも続けていくための確認」
のように感じています。
会社の中の「人」に関する問題は、簡単ではありません。
採用して終わりではありません。
就業規則を作って終わりでもありません。
研修を一度やって終わりでもありません。
日々の違和感を見逃さず、必要なときに立ち止まり、会社に合った形で整えていくことが必要です。
就業規則、雇用契約書、労務トラブル、社員対応、管理職育成など、会社の「人」に関することで迷ったときは、早めにご相談ください。
これからも、派手ではないけれど会社を支える仕事を、地道に続けていきたいと思います。
そして、会社の「人」に関することで迷ったときに、
「あの人に一度相談してみよう」
そう思い出していただける存在でありたいと思っています。
読んでくださって、ありがとうございました。


