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小田原漂情

国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師

小田原漂情(おだわらひょうじょう) / 学習塾塾長

有限会社 言問学舎

コラム

高校生の古文の学習法 2013年その③<この時期の大学受験生の古文>

2013年5月8日 公開 / 2013年5月21日更新

テーマ:国語

コラムカテゴリ:スクール・習い事

コラムキーワード: 大学受験 対策

 来春大学受験をされる方は、センター試験などはもう月単位でカウントダウンをする頃になりましたね(あと8ヶ月)。とはいえ、まだ1学期の間には、基礎の部分でやるべきこと、できることが、たくさんあります。

 気ばかり逸(はや)って模試や過去問だけにとらわれず、今のうちに確認しておくべきことを、きちんとやりましょう。ここでは、そのうちの古文について、かいつまんでご紹介します。

◇たとえば、次の例文の「る」を、文法的にきちんと説明できますか。例文は、過去にセンターで出題された文章の一部です(原文『狗張子』)。
 
 我には、定まれる夫侍り。  ←この文の「定まれる」の「る」についてです。

 正解は、存続の助動詞「り」の連体形です。

このように判別するためには、最低限、つぎの二つのことが定着していなければなりません。

 ①品詞分解が正確にできること。   我/に/は/定まれ/る/夫/侍り

 ②完了・存続の助動詞「り」は、四段動詞の已然形とサ変動詞の未然形にしか接続しないこと。
 
 これらを前提にして、「定まる」がラ行四段動詞の已然形であること、「り」は連体形に活用して「る」となっていることから、正解が導かれます。

 ちなみに訳は、「私には、決まった夫がおります。」で、「夫と妻としての決まった関係が継続している」=「存続」ととるのが良いでしょう。
 
 ここで、「り」が完了・存続の助動詞であること、限定された接続をとるということがわからなかったら、助動詞の再整理をする必要があります。ただ、すべての助動詞の接続を覚える必要などはありません。確実に「暗記しなければならない」のは、連用形接続の「き・けり・つ・ぬ・たり・けむ・たし」だけです。理由は機会を改めてご説明します。

 品詞分解がおぼつかない、あるいは「定まれ・る」のところで、活用や接続があやしい、という場合は、動詞の活用の再確認も、必要かも知れませんね。この場合、「定まら・ず/定まり・たり/定まる/定まる・とき/定まれ・ども/定まれ!(命令)」と、接続する語につなげて活用させられるかどうかが重要です。活用表を丸暗記しただけの知識では、こういうときにすぐ対応できないのです。

 この、「動詞の活用のさせ方」については、今からでも遅くありません。結局ここができていないと、他の用言や助動詞の活用・接続も、曖昧なままになってしまいますので、1学期の今だからこそ、急がば回れ! 初心に帰って、ぜひここから取り組んでみて下さい。

 そして、8ヶ月、9ヶ月後となっている入試に対し、実戦的なレベルで文法を使いこなせるようにするためには、知識の過不足を的確に見抜き、必要な内容だけを徹底して教え、その後の問題演習でも着実に文法の反復学習ができる言問学舎の国語の授業を、ぜひご活用下さい。

 現在、レギュラー授業での無料体験学習は、毎週水曜日19:20~21:30にご参加いただけます。その他の日時をご希望の場合は、ご相談下さい。

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