コラム
かろこん
2020年4月9日 公開 / 2021年3月1日更新
この時期紅葉の終わった大木に、柿の様な朱赤の果実をつけた蔓を見つける事があります。カラスウリです。カラスしか食べないという意味で付けられたそうですが、実際にはカラスも食べないと言う話を聞いた事があります。
このカラスウリの仲間でテニスボールの様な黄色の身をつけるキカラスウリがあります。
これらの根はサツマイモのような塊で、コルク状の外皮をむいて薬用とします。
カラスウリの根をオウカコン、キカラスウリの根をカロコンと呼び、 あせもやオムツかぶれに使用された天花粉はカロコンから作られていました。現在は主にトウモロコシのデンプンを使ったものがシッカロールやベビーパウダーとして売られています。
カロコンには潤肺・排膿・止渇作用があるため内服すると咳・痰・口渇に効果があります。
柴胡桂枝乾姜湯はカロコンを使った代表的な漢方ですが、みぞおちがつかえる・胃がチャポチャポする・冷たい空気を吸い込むと咳きが出る・口が渇くと言った症状が当てはまる人に向いたお薬です。
唾液の分泌が減って口が渇くシェーングレン症候群では、新薬の効果が得られなかった方にもこの漢方で改善した例があります。
また、長引く風邪・口内炎・体が何となくだるいと言った不調にも有効です。
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