4月に新人研修が出来なかった企業様からのお問い合わせ
ブログと重複しますが、ご覧ください!!
昨日は、4月から始まりました新人接客マナー研修の3回目最終でした。
通常の接客マナー研修に入る前に、3ケ月間新人だけの研修です。
1回目~2回目~3回目と回を重ねるごとに、
皆の顔つきに変化が現れている事に気付いていました。
1回目は、自信と希望に満ち溢れ笑顔満開
2回目は、少しだけ環境に慣れ始めると同時に周りが見えはじめてきて、少し冷静になります。
そして、3回目は、人間関係や具体的な仕事内容など現実が見えはじめて、自信をなくしたり、これでいいのか?と疑問を持ち始めたりして、顔つきが変わってしまいます。
(勿論例外もあります)
研修のイメージというと、右にならえの状態で、
皆が同じようにお辞儀をしたり・・・
大きな声を出したり・・・
笑顔を一所懸命作ったり・・・
講師に言われた事を全員が同じようにして、全員が大きな声を出して綺麗に揃ったらOKと
言われる。
私も初めの頃は、そうしないといけないんだと思っていましたが、
研修を続けるうちに、そのやり方に疑問を抱くようになりました。
基本姿勢を身につける上では、私の研修でも発声練習(腹式呼吸)姿勢などは1人1人見ていきます。
勿論、綺麗なお辞儀をして感じの良い笑顔でお出迎えする事は、
接客業ではとても大切な事だと思います。
でも、人間はロボットではないので、笑えない時もあります。
気分が乗らない時、体調が優れない時もあります。
先輩に怒られた後や、失敗した後に、「はい、気持ち切り替えて笑顔出して!!」と言われても、私は、正直出来ませんでした。そういう時でも笑顔を出せるのが接客のプロかもしれませんが、それを新人の方に求めるのは難題だと思います。
実際にCA新人の頃は、笑顔なんて出す余裕ありませんでした。
笑顔は、他人に「笑って、笑いなさい」「もっと自然に笑って!!」と
言われて出来るものではないと思います。
心が穏やかになって、余裕が出来てはじめて心から感じの良い笑顔に自然になると思っています。
昨日の、研修では3時間の内前半1時間半は、基本的な事を行いましたが、
後半は今の自分の心の中を整理する時間にしました。
心の中のモヤモヤ・・・心配事や不安な事など全部出してもらう時間にしました。
大きな真っ白の紙に、沢山の色ペンの中から自分の好きな色を使って、絵を書いたり、
言葉を入れたり、日頃思っている事・・・それぞれのスタイルで思い思い書いて頂きました。
最初は、なかなかペンが進まなかった方も、徐々に日頃の感謝の気持ちをメッセージ風に書いてみたり、今心配している事、自信がない事など書いてくれました。
最後は、皆で発表の時間です。
今の心のモヤモヤを皆の前で話す事で、同じ事で悩んでいる同期から自然と、
「私も一緒だよ~」「私はこういう風にしているよ」「私はこういう事に気を付けているよ」
「大丈夫だよ~」・・・など、様々な声が出てきました。
自分だけが悩んでいるんじゃないんだ。あ~そういう考えもあるんだ。皆だったらどうする?など、
皆の意見を聞きながら、少しずつ心のモヤモヤを減らしていきました。
私が、皆の話しを聞いていて感じた事は・・・
「皆、まだ入社して3ケ月も経っていないのに、完璧にしなきゃ!!失敗したらどうしよう!!」など、
肩に力が入り過ぎている感じがしました。
その気持ちよく分かります。私もそうだったし、今の自分でもそうなる時があるからです。
頑張ろうと思い過ぎてしまうあまり、肩に力入り過ぎてしまって、結果、体が悲鳴をあげてしまう。
イライラしてしまう。空回りしてしまいます。
だから、失敗してもいいんだ。分からなかったら、逆に先輩に「先輩だったら新人の頃どうしていましたか?」と質問してみよう!!とお話しました。
ちょうど、最後の発表者に入った時、専務が部屋に入ってこられました。
その途端、発表者の顔が強張り、言葉が詰まってしまいました。
きっと、「わっ専務がいらっしゃった。先に発表しておけば良かった。どうしよう失敗したら…上手く話せなかったら・・・」と思ったと思います。
でも、私が「上手く話そうと思わなくていいんですよ。失敗してもいいんですよ~」というと、
「えっ?そうなんですか失敗してもいいんですか?」と笑顔になりました。
自分の今の心の奥にあるモヤモヤを自分の言葉で上手に話してくれました。
そして、研修の最後に私が、
「今日の研修で何を習ってきた?」と先輩に聞かれたら、
「肩の力を抜く事を習ってきました。と言って下さいね」と言うと、
皆さんいい笑顔で笑ってくれました。
でも、忘れていけない事は、
「肩の力を抜く事と、手を抜く事は違うこと」
コレ、ポイントです。
完璧な接客を目指す前に、まずは心の整理から始めることが私の新人研修の第一ステップです。
来月からは、先輩方と一緒に接客マナー研修が始まります。
皆が、笑顔で第2ステップの研修に臨んでくれる事を願っています。