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谷津吉美プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

連載 漢方、病気の治し方

谷津吉美

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テーマ:漢方の研究

 


 パソコンをうまく使えない私たち漢方薬局では、「証」は常に患者さんと一緒に考えていかなければなりません。「証」とは、患者の身体内における病変が外に現れた徴候を、漢方的診断基準(望・聞・問・切)によって整理し統括したその時点における漢方的診断名であり、治療の指示を「証」と相対する薬方名で表現する。「証」とは薬方決定の根拠、証拠である。証と病名とは違います。勿論漢方医学は「証」にしたがって治療するものですから、薬方決定の根拠を説明しなければなりません。病はどこで起きているのか(陰陽)、どこへ流れていくのか、納得するように説明しなければなりません。また、現代人の身体は余りにも自然からかけ離れや結果、正直ではありません。そのため薬方を兼用しなければ症状が動かない場合も多々あります。例えば、少陽病期の柴胡剤と駆瘀血剤の桂枝茯苓丸に太陰病期の八味丸兼用方です。また、病は治癒したが、その後の健康維持の方法として、瘀血をためないように枝茯苓丸を、四十を過ぎたら八味丸を、訴えが多い方に茯苓沢瀉湯を日ごろから服用していくことを、考えていくことも大切です。

・・・次回に続く

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谷津吉美
専門家

谷津吉美(薬剤師)

有限会社むつごろう薬局

漢方医学を専門に23年。不妊症をはじめ各種女性の悩み・アレルギー・皮膚病・自律神経失調症などの症状に、深い知識で丁寧に対応。また静岡県立高校の進路指導講演会や不妊専門雑誌などで漢方薬を広めています。

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