副鼻腔炎(蓄膿症)・後鼻漏と漢方薬(7つの症例)
25花粉症と漢方薬 その3 24掌蹠膿疱症・・・6年前から 23w 3年目の妊活 22w 妊活と漢方薬 21高血圧と漢方薬
25花粉症と漢方薬 その3
10年以上も花粉症に苦しんでいる35歳の女性。この時期はくしゃみ、鼻水だけでなく喉の痛みで辛くなる状態でした。平素虚弱体質で、疲れやすく、冷え性ですぐ横になりたがる痩せ型の体型。例年耳鼻科の内服と点鼻薬を使用していました。この方の特徴は、体が冷えやすい事と、冬に頭が冷えると頭痛がする事、風邪を引きやすくその時は必ず喉の痛みが出る事でした。また30代で帯状疱疹の経験もありました。漢方薬がよいと聞いて、市販薬の小青竜湯を服用してみるものの今ひとつスッキリしません。この方には体を温め新陳代謝をよくする「麻黄附子細辛湯」を服用して頂きました。一週間で症状が改善して同処方でこのシーズンを乗り切りました。出来れば来年以降も症状が出ないように体質改善を希望された為、症状が治った5月中旬から腸内環境をよくすることを目標に茯苓飲という漢方薬の服用と、甘いものを減らして頂き、なわとびを1日1000回を目標に頑張って頂きました。そして翌年は症状が軽くなり、薬の服用がかなり少なくなったそうです。
24掌蹠膿疱症・・・6年前から
54才の女性。中肉中背。手足両方から始まり、今では手のみ悪化。アルミニウムなの金属製のものにもアレルギー反応があり、歯医者にて詰め物を取るも治らず。皮膚科では紫外線療法を行っているが、良くなったり、悪くなったりを繰り返す。ストレスもあるとはいえ、人並み程度である。
自家製漢方煎じ薬と、自家製漢方薬軟膏を使用していただき、服用して14日後掌の赤身がだいぶ引いてきた。30日後皮膚が向けることが無くなってきた。現在3か月目でほとんど改善している。
23w 3年目の妊活
36才の女性。
体が疲れやすく、精神的にも疲れてしまって気分の落ち込みが激しい方でした。そのほかは腰痛、肩こり、首の凝りがひどく、唇が渇きやすく、花時を出しやすい、息切れする、緊張すると腹痛になることがありました。手足が冷えて、生理痛がありました。
小建中湯という漢方薬をのんで頂き、1か月でご妊娠されました。
この漢方薬は、お腹を柔らかくしたり、緊張をとってお腹の緊張をとっていきます。とてもよく効きました。
漢方薬は、「証」が合えば、とても早く変化をさせます。また、できましたらこの方のように煎じ薬が良く結果を出してくれると思います。大変ですが是非、粉薬ではなく煎じ薬に挑戦してみてください。
22w 妊活と漢方薬
36才女性。身長160㎝、体重43Kg。生理が昨年夏から来ていない。ホルモン剤を半年服用していたが薬を止めると来なくなる。気持ちは不安定で人によく気を使う性格。手足が冷えて便秘があり、耳鳴りも多い。お腹にガスがたまりやすく、げっぷも多い。掌は火照り、オリモノも多い。病院から温経湯の顆粒を服用していたがあまり変化がない。
「証」を見てみても確かに温経湯は間違いなく、そのことをお客様にお伝えしたうえで、煎じ薬で、温経湯(アキョウは驢馬のものを使用)を出させていただいた。服用後2ヶ月で生理が整い、半年後にご妊娠された。
漢方薬は、1に「証」を合わせること、2に良い生薬を使うこと。
私たちの漢方の師匠田畑隆一郎先生がいつも言っています。今回の症例の方は当にそうでした
21高血圧と漢方薬
49歳の男性。3年前より血圧が上がり始め、病院で薬を飲むように勧められたようですが、その前に漢方薬で何とかしたいとご相談に見えられました。最高血圧は高くて150前後、最低血圧のほうが高く、100を超えることもあるといいます。顔色浅黒く、神経質なほうで、夜何度か目が覚めるといいます。ときどき蛋白尿が出ます。
漢方薬の七物降下湯(煎じ薬)を調合。飲み始めて1か月後、お小水の出がよくなり、夜もよく眠れるといいます。最低血圧は100を超えることが少なくなったといいます。そのまま同処方を継続、半年がたった頃には、最高血圧が130~140前後、最低血圧も80前後と落ち着いているといいます。その後も漢方薬を服用中で、血圧が上がることはないといいます。