生きるという事を考える

飯塚和美

飯塚和美

テーマ:健康な日常を送るために

久しぶりのコラムになります。

私事ですが、5月に姉が難病のALSで亡くなりました。
姉は私より12歳年上、自分の事より人の事を優先してしまう人でした。昨年1月、病名が分かってからは、秋田と川口ですが、姉の娘たちとも話し、なるべく会えるうちに会おうという事で温泉旅行、キャンプ等、色々会う機会を作りました。でも、旅行は昨年10月末で姉が楽しめなくなったので終わりになりました。

姉は娘2人と孫が3人、私は娘と息子、会うたびいつも笑っていて、別れることを思うと悲しいですが、生きている今を思うと一緒にいる時間が愛おしくて、すごく幸せでした。

病気になってからの姉は、私にLINEで「人のことを優先して、自分の好きなように生きてこなかったことを後悔している」と言いました。でも、亡くなる少し前、スマホを持つことも出来なくなった時、文字の「あいうえお・・・」のボードを指さし、長女に「言いたいことがいっぱいある」と言い、「何かと思えば”世話してくれる看護師さんが他の看護師さんに意地悪されてかわいそう”と言っていて、こんな状況なのにあきれた」と教えてくれました。結局最後まで人のことを心配する姉は変わりませんでした。

私はどういう生き方をしていくのでしょうか・・・今回の事で、自分の生き方も考えさせられました。


私は緩和ボランティアをしています。今は忙しくて遺族会のお手伝いしか出来ませんが、大切な家族を心配し、亡くした家族を思い出し悲しむ気持ちは共通のものでもあります。

以前緩和の看護師さんが、入院患者さんを見ていると「その人の生きざまが分かる」と言っていました。家族に大切にされる人、人生わずかになった今も「会いたくない」と子供に言われてしまう方。わずかな時間も愛おしむように一緒の時間を大切にするご夫婦・・・

残りわずかとなった時間をどういう風に使うかは人それぞれです。

カウンセラーをしていてよく思うのですが、「言わなくても分かってもらえる」と思っている人がたくさんいますが、「言わなければ分からない」事もあります。分かっていても聞きたい言葉もあります。家族だからと甘えるのではなく、家族だからこそ言った方が良い事もあると思います。

家族も仲良くいるためには努力が必要です。その「努力」は「思いやり」という言葉に置き換えられます。

たまには「生きる事」、どう生きたいか、どう生きるかを考えてみませんか?
普通でいられる事、側に居てくれる人、今自分が持っている物、これから何が出来るか、何がしたいか、感謝したり、思いを伝えたり、出来る時に出来る事を、生きるというのは「限られた時間」と思えばまた違った思いが出てくると思います。

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飯塚和美
専門家

飯塚和美(心理カウンセラー)

カウンセリングルーム『大空』

電話相談含め8,000千人のカウンセリング実績。幼い頃からしみついた考え方の癖や枠を取り除き、生きづらさを解消します。リピーターが多く講座を含め日常で壁にぶつかると訪れたくなる、親しみやすさが好評

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