納涼、パソコンの不思議な話
なぜメーカー製PCではなくオーダーメイドPCなのか
●今回製作するのは、設計事務所より発注依頼を受けた建設・建築CAD用の高性能オーダーメイドPCです。
●なぜオーダーメイドなのかというと、通常のメーカー製PCはバリューPCはもちろんのことミドルレンジPCでも性能的にはオーダー品よりも低いということがあります。オーダーメイドなら比較的安価で高性能なPC構成が実現できます。
●また、パーツは国際共通規格のATXで構成できますのでパーツが豊富で修理が短時間で可能になります。この点はビジネスユースでは特に重要視される部分です。修理しやすいだけでなくパーツが安価な点もメリットです。
●メーカー製PCは機種独自のパーツが使用されていてほとんど汎用品で対応できません。そのため修理対応に時間がかかったりパーツ入手が困難になる場合があります。
●今時は超高性能なゲーミングPCもありますが、価格が性能に比例して高額になってしまうため選択肢としては難しくなってしまいます。
オーダーメイドPCの仕様
以下は今回使用したパーツ一覧です。
PCケース:Fractal design CORE1100
CPU:Intel Core i5 11400F
Motherboard:Gigabyte B560M DS3H
Memory:G.SKILL DDR4 2666 8GBx2=16GB
Graphicsboard:MSI GeForce GTX 1050Ti 4GB
SSD:SAMSUNG 870 QVO SATA 1.0TB
PoweSupply:Thermaltake SMART BX1 RGB 550W 80PLUS BRONZE
PCケース
●使用したPCケースはFractal design CORE1100です。
●Fractal designは北欧スウェーデンの会社です。最近、IT関連機器などで北欧の会社が台頭してきています。このケースはオーソドックスなMATXケースですが、汎用性が高く剛性も高いものになっています。
CPU
●CPUはIntel Core i5 11400Fです。6コア12スレッドでコストパフォーマンスが非常に高いCPUです。今回はグラボを使用しますのでグラフィックス機能がない「F付」にしました。
マザーボード
●マザーボードはGigabyte B560M DS3Hです。※このマザーボードは幅が広いのでケースの加工が必要になる場合があります。
●Gigabyte のマザーボードは耐久性が高く、私がオーダーで採用しているメインのメーカーです。当然私の業務用PCもGigabyte製です。
グラフィックスボード
●グラフィックスボードはMSI GeForce GTX 1050Ti 4GBです。
CADの3D表示をスムーズに動作させるために必要です。1050Tiは仕様で75Wとなっていて今回は電源供給が必要のない物を使用しました。これは、耐久性も考えての選択です。
SSD
●今回はHDDではなくSSDを採用。ネットワークファイルサーバーも同時に設置しますのでデータはファイルサーバーに保存できますからSSDの高速性を重視し採用しました。CADソフトは比較的重たいソフトですからSSDのほうが快適になることは言うまでもありません。
電源ユニット
●パワーサプライはThermaltake SMART BX1 RGB 550W 80PLUS BRONZEです。
電源ユニットはPCパーツの中でも特に重要な部分です。電源ユニットをケチるとCPUやグラボにお金をかけても後々いろんなトラブルが起きる可能性が高くなります。今回は80PLUS BRONZEのものを採用で、耐久性を重視しました。
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製作工程
●ケースは全面に12cmファンが付いています。
●CPUメモリ組込み
●マザーボードにCPUを組み込みます。CPUヒートシンクファンはIntel純正の付属品を使用します。
●通常はCPUヒートシンクに塗布してあるグリスを使いますが、わたしの場合は「EVERCOOL」のCPUグリスを使用します。
●電源ユニットを組み込みます。
●マザーボードを組み込みます。
●PCIexスロットにグラボを組み込みます。
●SSDを組み込みます。
●電源ユニットはイルミが内蔵されています。
●Windows10をインストールして完成です。インストール作業そのものはなんと!数分で完了してしまいました。その後、各種ソフトウェアやOSの設定を行いました。
●動作確認も完了して早速納品させていただきました。このPCを使った人はメーカー製PCに戻ることはないと思います。