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コラム
新たに「国宝」「重要文化財」の指定が答申される(「文化審議会」)
2018年3月12日 公開 / 2020年12月28日更新
「文化審議会」は、「三十三間堂」(蓮華王院本堂、京都市)に並んでいる1001体の「千手観音立像」など5件の「美術工芸品」を「国宝」に、「キトラ古墳」(奈良県明日香村)の「極彩色壁画」など50件を「重要文化財」に指定するよう答申しました。
近く答申通り指定されると、「美術工芸品」の「重要文化財」は1735件(うち「国宝」が890件)になります。
「三十三間堂」の「千手観音立像」は、124体が「平安時代」に、876体が「鎌倉時代」に、1体が「室町時代」に作られています。
仏師「運慶」の作とされる像も含まれ、「平安時代」末期の王朝文化の華やかさを伝える壮大な作品群として知られています。
はがれた金箔の張り直しなど、約45年がかりの修復作業が昨年末に終了したのを機に「国宝」指定されるといいます。
このほかに、「興福寺南円堂」(奈良市)の「四天王立像」や、中世の村落自治に関する「須賀神社」(滋賀県長浜市)所蔵の古文書「菅浦文書」なども「国宝」へと求めています。
「キトラ古墳」は、7世紀末~8世紀初めに築造され、「石室」の壁に「朱雀」などの「四神図」や「十二支図」が、天井には東アジア最古の「天文図」が色鮮やかに描かれています。
「飛鳥美人」で知られる「高松塚古墳」(明日香村)の「国宝」壁画と並んで国内に2例だけの「極彩色壁画」で、日本絵画史の創成期を伝える貴重な資料といわれています。
「キトラ壁画」は、1983年の「玄武」以降、調査で順次発見されていますが、2千年代に「カビ」などによる劣化が判明したことから、「文化庁」が「石室」から壁画をはぎ取り、外部の修復施設に移し、2016年末までに修復作業を終えたもので、現在は、季節ごとに期間限定で一般公開されています。
石室内で見つかった「副葬品」の「飾り金具」や「刀装具」なども、併せて「重要文化財」に指定されるといいます。
(「三十三間堂」)
(讀賣新聞2018.03.10抜粋)
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