ノウハウ以上に、ノウホワイが大事!
ここ一ケ月余りの中で5社、新規のコンサルティングと面談、そして説明会を行いました。
売上や利益の低迷、コストアップ、価格競争など、スーパーマーケット企業は、多くの悩みを抱えています。
問題がある場合、ついつい会社の外に目を遣りがちですが、それらの問題の根幹にある主因は、実は内部にあることが少なくありません。
そして、意外に簡単に解決できる場合が多くあります。
また、問題を解決できない本当の原因の多くは、「原理原則を勉強していない」ことにあります。
ですから、問題に対して「効果的な改善策を立てられない」のです。
そして、その原理原則とは、「一時的なテクニックのことではなく、一生使えるビジネスの基本原則」のことなのです。
私が、現場で見かけた問題の事例・・・
今回、訪問した、ある企業の現場を確認すると、以下のようなことが発見できました。
①ターゲッティングとポジショニングの考えが無い・・・マーケティング戦略の無さ
②商品の値引きや廃棄ロス、欠品の多さ・・・数量管理レベルの低さ(感)
③鮮度や日付管理のレベルの低さ・・・品質管理の意識レベルの低さ(信用力の低さ)
④客導線とマグネットの展開テクニックの無さ・・・販売力の低さ
⑤重点商品や重点企画の考え方が無い・・・実践的マーケティング力の低さ
⑥データ管理手法の無さ・・・(科学的)数値管理技術の低さ
⑦作業効率(スキル)の低さ・・・部下の教育と訓練システムの無さ
⑧場当たり的な販促と他社の物真似・・・販売戦略の無さ
⑨価格だけに頼った販促と低粗利・・・実践的マーケティング力の無さ
⑩実績数値の分析力の無さ・・・課題発見力の低さ
⑪リーダーのマネジメント力の無さ・・・チームの達成力(成功確率)の低さ
⑫現場の問題に気付いていない(発見力の無さ)・・・目標、ゴール設定の低さ
これらのことは、今回発見できたものの一部なのですが、この様に現場では、有形無形で多くのことを発見することが出来ます。
そして何より、大きな改善効果が期待できるものも多くありますし、全てが、会社の営業利益と運営能力、そして、競争力を確実に拡大させるものばかりです。
そして、これらの問題は、1週間程度もあれば、改善可能なものが少なくありません。
上にあげた問題の12項目は、その改善によって、大きな利益を生み出すことと同時に、顧客満足の向上に確実に繋がります。
ですから、正しい改善方法を知らない(勉強しない)ということは、非常に「勿体ない」ことです。
惣菜のパート社員が、2週間で8.4%の粗利益改善
今回、初めて訪問した店舗で、店長やバイヤー、そして、一部のパート社員の方々にも集まってもらい、単品管理の説明会を実施しました。
事前に販売実績データを弊社に送っていただき、データを情報化(明確な目的を持ったデータ)して、出席者全員にその帳票を見てもらい説明を加えました。
出席者の中の惣菜のパート社員の方々には、カテゴリー別の問題点と課題、そして、改善のための取るべき行動について簡単なアドバイスをしました。
そして2週間が経ち、実績数値の確認をしたところ、お弁当やおにぎりなど米飯類のロスが、8%も低下していたのです。
詳しい内容は割愛しますが、彼女らは、データの内容を理解して、改善行動(プロセス)を正しく実行して、結果を出してくれたのです。
改善のスタートであり、欠品などの改善課題はまだ残っていて、ゴールではありません。
しかし、現時点でも年間何十万円もの粗利益アップに繋がります。
【改善前】
【改善後】
彼女らは、これまで、日々真面目に仕事をしていたと思います。
しかし、もっと良い方法があることを、「知らなかった・・・」のです。
そして、仕事自体が難しくなったわけでも、多くの時間を要するようになったわけでも有りません。
全く逆で、今までより、「簡単に楽に、早く出来るようになった」のです。
基本原則を勉強する →やり方を変えて実行してみる →結果
紹介した事例の様に、基本原則を理解して、やり方を少しだけ変えれば、簡単に解決できるという問題が、現場に多くあります。
現場のムダを少なくして、「お客にもっと喜んでもらえる」ための商品開発やサービスを強化することも可能になります。
基本原則を勉強する →やり方を変えて実行してみる →結果が変わる
この当たり前のことを遣っていない中小零細のスーパーマーケットが、実に多いと感じます。
結果を変えるためには、行動を変える必要があります。
行動を変えるためには、正しく学ぶことが重要です。
そして、その『正しい学び』が人を成長させて、会社の成長に繋がります。
それは、今回ご紹介した、惣菜のパート社員の方々の行動が教えてくれます。
正しい勉強をしましょう。
そして、みんなで成長しましょう。
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