人手不足が小売業を変える!小売業が取り組むべき改善策【ダイヤモンド・チェーンストア215原稿】
【スーパーコンサルからのヒント78】
売上や粗利、営業利益やコスト削減などの予算設定。
どの様なビジネスでも、目標設定は重要な意味を持っている。
そして、知識や技術の習得、その目標設定。
問題は、「それらの目標は、平凡過ぎないか」ということ。
自分のこれまでの行動を変える、高い目標になっているのか?
目標の設定次第で、人やチームの行動は変わり、成長に大きくかかり、成果も大きく変わる。
そして、時間の経過とともに、その差は途轍もなく大きなものになる。
正しい行動が成果を確実にする
目標(予算)と言っても、売上や粗利益、コスト削減や営業利益など、フォーカスする内容によって、達成のための行動(プロセス)が変わる。
戦略や数字の持つ意味を正しく理解していなければ、どれも同じように考えてしまう。
例えば、スーパーマーケットの場合、ドラッグ・ストアやディスカウト・ストアとの競争。
そして、少子高齢化などの影響によって、売上高を伸ばすことは難しいと言える。
また、このような環境で、目先の売上を追っていれば、粗利益を低下させ、場合によっては、ムダな人時投入によって、人件費をアップさせることで、営業利益を大幅に落としてしまう事例も多くある。
しかし、私の経験では、そのような環境においても、営業利益を2~3割伸ばすことは、そんなに難しいことではない。
2倍以上にした、業務改善のクライアントは、いくらでも存在している。
また、実践的マーケティングの勉強(訓練)をして、「売れるPOP」や「うれる推奨販売」のテクニックを学んで、安く売らなくても商品を売ることのできるテクニックを身に着けたチームや、カットフルーツや刺身など、高位のスキルを習得して、日々、売上や粗利益アップに貢献しているパート社員の方々も少なくない。
この様な努力によって、人時生産性は確実にアップすることに繋がる。
事例は違うが、戦略的に目標設定を行い、その実現のために正しい行動を取ることが出来れば、大きな成果を手にすることが出来る。
特に、スーパーマーケットの場合、戦略を変えなければ、ここ数年の競争環境を考えれば、良いとこ現状維持。ほとんどの場合、ジリ貧状態を続けることになる。
高い目標設定で、正しい業務改善を実現する
高い目標設定によって、全てが良い結果を出せるとは限らない。
しかし、高い目標設定をするということは、今まで慣れ親しんだ行動(やり方)を変えることになる。
いろんな意味で、新しいチャレンジをすることになる。
必要に応じて、新たな知識を学ぶことや、実績のあるコンサルタントに依頼して、全く違う考え方ややり方を学び、実行することによって、個人やチームは能力をアップすることになる。
仮に失敗しても、「うまくいかない方法や手順」を学ぶことが出来る。
言うまでもないが、何も行動しなければ、失敗はないかもしれない。
しかし、競合他社と比べて、時間の経過とともに確実にレベルを下げる(衰退する)ことになる。
低い目標設定には、意味が無い
先述したように、高い目標設定は、チームと個人の行動を変えることになる。
そのことによって、個人とチームは成長し、殆どの場合その能力は確実にアップする。
逆に低い目標は、行動に変化を生まない。
今まで遣って来た方法を繰り返し、結果として、その低い目標も達成することが出来なくなる。
仮に、営業利益・前年対比150%の高い目標設定をして、行動した結果、135%で終わったとしても、35%を押し上げた実力がチームには付く。
ここのところが、高い目標設定をすることの意味と意義がある。
このことは、金利の『単利』と『複利』の関係に似ている。
135%を実現したチームは、次年度さらに、高い目標設定をすることになる。
高い目標設定は、年度を繰り返すと複利の利率のように、振り返ったら大きな成果をたたき出すことになる。
一方、低い目標設定は、前年比も大きく割り込むことや、運よく伸びてもその成果はたかが知れている。
今の日本の銀行金利と同じように。
結果である高い目標から行動を変えるプロセス管理が始まります。
行動を少し変えても、高い目標設定をしていなければ、大きな変化は得られません。
さて、あなた自身やのチームや会社の目標は、高いものになっているでしょうか?