生産性アップが、多くの問題を解決する‼【商人舎magazine3月号】原稿
今年3月、弊社のクライアントが、新たに3社加わりました。
どの企業も、社長が40歳代と50歳代前半と若く、いわゆる2代目さんです。
スーパーマーケットの歴史を考えても、創業40年から50年と言う企業が多く、先代の後を継ぎ、社長になられています。
大変厳しい競争環境の中で、3社ともそれなりに順調に業績をあげられています。
しかし、それは、ご本人の努力もさる事ながら、先代が出店した物件の地の利に支えられている部分が大きいのも事実です。
売場づくりは、コンセプトの違いもあり、それなりに個性があり様々です。
ただ、オペレーションに目を置くと、共通の課題が浮かび上がってきます。
それは、作業担当者個々のオペレーション・スキルのレベルが極端に低いということです。
それと、その仕組みが確立していないことです。
私の業務改善の “コンサルティングの胆” の部分でもありますが、ここが弱いと競争上優位に立ちにくいと言えます。
先代の時代である高度成長期は、出店すれば売れた。既存店も年々売上が伸びた。ということで、中小零細企業のほとんどは、生産性に対する概念が非常に低い企業が圧倒的に多くあります。
その結果、営業利益率が低く、従業員の給与ベースも低く、労働時間も長い企業も未だに多くあります。
生産性の重要性を理解する
生産性とは、単純に費用対効果の意味です。投入した時間やお金に対して、どの程度の儲けを出しているかという数値です。
投入しているお金や時間が少なくて、多くの付加価値(粗利益)を生んでいれば、生産性は高いと言えます。
本来、会社は営利目的なのですから、このことをよく理解して、営業活動に当たる必要があります。
この3社の各担当者の作業遂行時の動きを見ていると、
・在庫が多い
・カートを正しく使っていない(適正なカートを使っいない)
⇒カートに商品を正しく積込み、両手を使う
・片手作業が多い(両手を使っていない)
⇒片手作業では、ベテランさんでも作業スピードは上がらない
・作業手順が悪い(知らない)
・作業動線が長い
・作業台、通路などバックルーム・レイアウトの不備
・作業指示書がない(口頭による場当たり的な指示)
など、
多くの改善すべき課題が有りました。
結果的に、無駄な作業が多く、1時間あたりの加工量、補充量が極端に少ない状態です。
スーパーマーケットの場合、加工作業と補充作業が全体の60~70%とを占めます。
これらは、単純作業なのですか゛、大変重要な要素の作業なのです。
3社とも、売上をあげることは日々考えても、生産性など全く考えられていない様子です。
チームの時間の価値を上げる
生産性の高いチームは、色々な工夫で、加工作業や補充作業の作業時間を短縮し、
⇒計画業務
⇒部下の教育と訓練
⇒商品開発
⇒競合店調査
など、
いわゆる付加価値業務(作業ではない)に、できるだけ多くの時間を取れるように努めています。
このことで、お客様へ提供する商品レベルやサービスレベルを高める努力をしているのです。
チームや店舗全体の人時数(人数×時間)は同じでも、遂行する作業(業務)の中身と時間配分が違うのです。
そのためには、前述のような単純な課題を一つ一つ全員が改善することが重要です。
ほんの少しのやり方を変えるだけで、チームの生産性は飛躍的に向上します。
時間の価値を考える
日々仕事をしていると、目先のことに振り回されてしまいます。成長できない会社の共通点
ルーチンワークで、1日はあっという間に過ぎてしまいます。
1日(チーム全員の人時合計)当たり、どれくらいの量の仕事を処理できたか?
また、付加価値(粗利益)を生み出せたか?
で、1か月、半年、1年で出てきた成果が大きく変わってしまいます。
時間実で考えることは、非常に効果的で、素晴らしい成果を生むことが出来ます。
特に、リーダーは「量」ではなく「質」で何をしたか、でチームの成果が変わります。
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