養子縁組は何度でもといいますが ☆遺言・相続vol.8④☆
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
先ほどのつづきです。
A夫さんとしては、D夫さんに相続させても、
D夫さんが本当にB子さんの面倒を良く見てくれるか心配もあります。
かといって、B子さんに残すと、いずれB子さんが亡くなったとき、
その不動産はC子さんのものになってしまい、我が子のD夫には何の権利もありません。
こういった袋小路を解決するために有効なのが、
この不動産を、B子さんに遺し、将来、B子さんが亡くなったときには、
A夫さんの息子である、D夫さんに残すという信託契約です。
D夫さんが受託者となってもいいですし、他に信頼できる第三者がいればそれでもいい。
マンションの一室から受ける、不動産の管理信託を専門にする信託会社もあります。
予測される期間が長ければ、こちらをお勧めします。
ですが、そこまでがっちりとは望まないけれど・・・、という方や、
そういった契約を検討している時間が残されていないという方には。
遺言で、死後5年間は、遺産分割協議を禁じ、付言事項で、今まで通りB子さんが自宅で暮らせるよう望みますと、
遺産分割協議を禁止した趣旨を伝えては。
5年の間に、もしB子さんがお亡くなりになったならば、
D夫さんとC子さんの間で、遺産分割協議をしてもいいでしょう。
そうでなくても、5年は長いです。
その間に、B子さんは自宅で暮らし続けることが難しくなっているかもしれません。
D夫さんだけでなく、B子さんにとっても、例えば、自宅を売却してまとまったお金を受け取る方が良いとなれば、
両者の合意にもと、遺産分割協議をすることも可能です。
遺産分割禁止の遺言の作成をしたことはありませんし、そういった遺言書を見たこともありません。
それでも、この規定を使う場面を想定しておくと、引き出しの一つになって、
いざというときに、ひらめいてくれるのではないかと思っています。
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司法書士佐井惠子
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