養子縁組は何度でもといいますが ☆遺言・相続vol.8④☆
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
相続人を確定するために、戸籍を遡っていきます。
上手く、古いものが揃っている場合はいいのですが、中には戸籍が古すぎて保存されていない場合があります。
こんなとき、相続登記の現場では、戸籍の記載で死亡を証明できなくとも、
もし生存していたら、120歳をずっと超えるような人については、
亡くなっているとして、手続きを前にすすめます。
泉 重千代さんは120歳。男性の最高齢記録保持者です。
猪飼たねさんは116歳。日本の女性最高齢記録保持者で、歴代2番目に長寿。
ご本人に子どもがなく、尊属もいない場合。
つまり、両親もそれぞれの祖父母も、曾祖父母も既に亡くなっている場合に、
初めて兄弟姉妹が相続人となります。
ですから、兄弟相続となるかどうかを確定するために、
尊属が亡くなっていることを、原則として、戸籍で証明することになるのです。
でも、どうでしょうか。曾祖父母まで亡くなっていることを証明するには、
戸籍も相当古いものが必要となってきます。
ところが、実際には、戸籍は焼失していたり、保存期間が過ぎたものもあります。
そこで先ほどの、生存していたとしても遥かに120歳を過ぎている場合は、
死亡の記載がある戸籍を、どこまでも探して取り寄せしなくとも、
尊属は全て死亡している判断し、調査は打ち切って、
兄弟姉妹を相続人としていいとなっています。
120歳をどれだけ超えているか、戸籍はまだ交付されるのかどうか、
私は、その辺りで、相続調査の打ち切りを判断しています。
司法書士佐井惠子
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